北京ボイコット

 いやぁ、五輪開会式で筆が盛り上がってしまって大切なニュースを漏らしてしまうところだったわい。

《習氏がチベット視察、国家主席として30年ぶり》

https://news.yahoo.co.jp/articles/721f0da5f0cc40ba259e045b868211d0c9799519

《中国主席、チベット自治区を視察 国家統一死守アピール》

https://news.yahoo.co.jp/articles/bf2d00187ce52679aa5541461e1aea7b9bfc70b2

 習近平らがあわてている。

チベットウイグル南モンゴルも、みんな中国共産党のものアルヨ」

 と、世界に喧伝したいわけ。でもね、そのすべてが世界大戦後のどさくさに紛れて、人民解放軍という党の兵を使って侵略した占領地なのである。

 さらに言えば、未開の地であればある程度の文明国の指導があってもいいのかもしれない。しかし、チベット仏教文化支那や日本に影響を与えるくらい深いものである。ウイグルイスラム文化にしても、たかだか100年程度の共産主義思想が足元にも及ぶものではない。南モンゴルなど言うに及ばず、モンゴル帝国という支那すらその版図の中に組み込んでしまった大国家の末裔である。

 なぜそんな国家群、文化群を、ちゃちな共産主義を標榜している集団の使っている言語や文化や習慣を強制されなくっちゃいけないんだ。

 これは間違いなく言い切れるけど、守らなければならないものは、鉄道事故の現場をさっさと埋め立ててしまうような誤魔化し文化ではなく、天空の仏教国で守られてきた正直な伝統文化なのである。

 そもそも共産主義って、自分たちの主張を通すためには、嘘、暴力、虐殺など、非合法なことを実行しても許容される思想なのである。そんな反社会的集団に、善良な周辺の人びとが侵されてたまるかってんだ!

 ワシャの書棚に何冊かのチベット関連本がある。古いところでは戦前に発刊された『チベット』(岩波新書)がある。多田等観という僧侶が書いたチベット滞在記で、その中には、チベットが独立した国家であって、人文も政治組織も、そして自然すらラマ教と不可分の関係にあることを記している。

 これを人民解放軍が進駐して以来、徹底的に破壊してきたのだ。そのあたりのジェノサイドについては以下の本に詳しい。

ペマ・ギャルボ『おかげさまで生かされて』(あ・うん)

櫻井よしこ『アジアの試練 チベット解放はなるか』(文藝春秋

ハインリヒ・ハラーセブン・イヤーズ・イン・チベット』(角川文庫ソフィア)

フランソワーズ・ポマレ『チベット』(創元社

ダライ・ラマダライ・ラマ自伝』(文春文庫)

 まだまだあるんだけどキリがないのでこのあたりで止めておくけれど、どの本を読んでも、中共が嘘、暴力、虐殺でチベット人を圧殺していったことが明白なのである。そしてその手法は、現在のウイグル南モンゴル、あるいは香港で、相変わらず使われて、それぞれの民族、住民を殺し、不妊手術をし、洗脳し、奴隷として酷使して憚らない。

 中原博『チベット焼身抗議』(集広社)は、今は亡き勝谷誠彦さんから薦められた本である。60年間、徹底的なジェノサイドを受けている民族が、もう焼身自殺することでしか抵抗の意志を表せなくなっている悲劇が、延々と記載されている。

 あとがきにこうある。

《彼らは「自由を奪われたチベット人の苦しみ」は自分たちの「焼身の苦しみより余程大きい」と訴え、この失われた「自由」を取り戻すために焼身する・・・》

 20世紀後半、世界は中国共産党を甘やかせ過ぎた。中国共産党に、他者に対する慈愛の心などないのだ。あるのは、第二次世界大戦で消えたはずの、帝国主義中国共産党の利益の存続だけであって、そのためにはどんな嘘、暴力、虐殺も肯定される。端的に言えば、中国共産党オウム真理教が肥大化したものでしかないのだ。

 すでに、支那人の戦略通の間からは「日本が抵抗しなくなるまで核攻撃しろ」と言う輩が現われ、それに対して多くの「いいね」が付けられているという。

 交渉相手が「善意」であるなんて信じているのは、お花畑のサヨク親中派だけだって。

 ちょっと本を読めば、中共のいかがわしさはすぐに露呈する。東京五輪がなんとか開催した今からは、支那での五輪に対してボイコットをすることに専念しなければならない。アスリートには申し訳ないけれど、このまま中国共産党を野放しにしてしまえば、明日のチベットは日本にほかならない。そして、チベット支那になにもしなかったが、日本は支那の首都まで攻め入った不倶戴天の敵国なのである。その敵国に対して、支那人がどういった対応をするか・・・支那(という土地で展開した)4000年の歴史をご覧あれ。原爆攻撃などまだまだ生易しいことが理解できると思う。

 とにかく、今は支那に対して一切の妥協をしてはいけないし、妥協をしようとする自民党親中派公明党立憲民主党など、嬉々として祝電を贈った連中を見逃してはいけない。

 今、習近平は焦っている。だからこそのチベット視察なのである。大はジェノサイドから小は溺死した人からの角膜の略奪、普通の日本人の想像を超えた体制が、核ミサイルを日本に向けて「撃つぞ」と騒ぎ始めている。そいつらに、素っ裸の大和撫子がケツを向けていてどうする。

 今こそ、強い意志を示そう。

「ジェノサイドを止めなければ北京冬期五輪はボイコットする」と。