図書館にあった

 図書館でおもしろい本を見つけた。この場合の「おもしろい」は「面白い」ではなく「興味深い」という観点でそう言っている。いや、「こっけいな」というニュアンスのほうが近いか(笑)。

 タイトルは『あいちトリエンナーレ「展示中止」事件』。岩波書店から出ているので、内容については推して知るべし。

 筆頭編者は「表現の不自由展・その後」実行委員の岡本有佳氏であるから、そちら側の意見本であることは間違いない。「展示中止」を表現の自由への冒涜だと言って憚らない色着きの人、前川喜平氏など札付きの反日の方々のオンパレードで、ある意味すごいラインナップだ。

 作家の北原みのり氏も寄稿しており、題は《日本社会が排除し続けてきた少女たち》となっている。

 この人の文章は端から間違っていて、冒頭に《あいちトリエンナーレ2019の企画展「表現の不自由展・その後」に向けられた主な攻撃の対象は《平和の少女像》だった。》と言っているのだが、これが違っている。

 それよりももっと重大視されていたのは、「昭和天皇の肖像を燃やす映像」と、「先の大戦で国を守るために散っていった兵士たちへの冒涜的展示」だった。もちろん「慰安婦像」も気持ちの悪い展示ではあるが、もう韓国の主張する「従軍慰安婦」なるものは、すでに破綻しており、それを題材に空想小説を書いた吉田清治なる詐話師のバカさ加減は暴露されているし、それに乗っかって日本を貶める誇大なウソを広めた朝日新聞の植村記者は、最高裁判決で捏造記者だということを天下に晒してしまっている。

 韓国内でも、この活動が「被害者利権」であって、事務局と被害者と称する人間が金をめぐって哀れな諍いを繰り返していることは周知の事実だ。

 北原氏は、そういった現実をまったく見ることなく、オーストリッチシンドロームに陥って、土中に向かって訳の分からないことを叫んでいる。

《二○一一年に「少女像」がソウルの日本大使館前に設置されてから、八年。この像を通して、私は日本の底が抜けていく様を何度も目撃してきたように思う。そうかこれ以上、底が熔けることのないように。》

 底が熔けたのは、挺身隊問題対策協議会(現在は「正義連」)などの慰安婦支援団体のほうでしょ。

 問題は韓国側に多々あって、日本側のほうは、最高裁が決定的な判決を出して問題解決されている。もう「韓国売春婦像」がどこにどれだけ立てられても、それは韓国の恥であってそれ以上でも以下でもない。ただ脇の銘板に「朝鮮人女性が20万人、性奴隷として従軍した」というような嘘を書くなよ。

 話が脇に逸れ続けているが、要するに、この「あいトリ問題」の肝はそこじゃぁない。北原みのり氏の論点がまったくズレまくっているので笑える。

 その他の論者についても、ご同様である。さらに突っ込みたいが、朝の短い時間に突っ込みまくるのもなかなか難しい。

 またじっくりと腰をすえて、読み込むことにしよう、時間の無駄だけど(泣)。

 

 ワシャは基本的に本は買うことにしている。しかしこの手の駄本まで買うほど資力は続かない。だからこの手は図書館のお世話になっている。図書館ってホントにありがたい。