今朝の産経新聞の1面に《地震防災は変わった》という見出しがあった。3.11が近づいてくる時期でもあり、防災の特集の一環である。その冒頭を引く。
《東京・虎ノ門に完成して間もない気象庁の新庁舎。約40年にわたって「地震予知」を掲げてきた部署名が姿を消した。想定外の巨大地震が襲った東日本大震災の教訓を踏まえ、東海地震の予知は困難だとして、国が平成29年に予知体制の廃止を決めたからだ。》
おいお~い、気象庁、大丈夫か~い。
ワシャが防災の担当をしていたのは、15年以上も前である。その頃でさえ、いわゆる「東海地震」と称するもののいかがわしさは、防災関係者の中で常識だった。ワシャのような素人の防災担当者でも、100冊も地震に関する本を読み込むとぼんやりと「東海地震」の嘘が見えてくる。
もうすでに防災関連の本500冊くらいは、段ボールで梱包して、倉庫の奥に積んである。だから資料を掘り起こすわけにもいかないので、記憶だけで書いています。だから若干の記憶違いがあるかもしれないがご容赦。
確か・・・1970年ごろに東大地震研究所のトンデモ教授が「駿河湾地震説」を提唱したのが始まりだ。このトンデモ教授が「前回の南海トラフ地震で一番東側の駿河湾あたりが割れ残った。日本の地震の中で唯一予知が可能な地震だから観測網の整備をしなければならない」とほざいてしまった。
それからが大騒ぎだ。明日起きても不思議ではない「東海地震」予知に国を挙げて踊り狂った。得をしたのは東大地震研究所に連なる関係者ばかりなりけり。
「明日起きても不思議ではない地震」は50年たっても起きなかった(笑)。そして、そこばかりに注目していたがために、それ以外で地震が頻発し、対策を取っていなかった地域で甚大に被害が出た。はっきり言えば「東日本大震災」ですら「明日起こる東海地震」に目くらましされて、その他の防災対策が後手に回っていたゆえの大災害なのである。
そもそも煎餅じゃあるまいし、地殻が割れ残りますかってんだ!それに地殻変動というのは、何万年もの悠久の時の中で動いていくもので、よくニュースなどで見せられる太平洋プレートがフィリピン海プレートにズルズルともぐりこむ、そんなわけがあるかい!年に数センチも動けばいいほうで、それが地球規模のスケールで考えたら、あんなふうに目に見えてズルズル動くわけないでしょ。そういった印象操作によって、国も地方も住民も狂ったように地震予知に踊らされたのである。
予言をする部門を廃止したのは平成29年って、ちょいとのろま過ぎないかい?そして、このことに関して誰も責任を取っていない。しっかりしろよ、痴気象庁。