折々のことば

 朝日新聞の看板コラム「天声人語」がまたやってくれた。「天声人語」はコラムの頂点に立っているのではなかったのかニャ?

 今朝のもひどい。なにを言いたいのか「あっぺとっぺ」※。

 

「駄コラム」の左肩に哲学者の鷲田清一さんのコラム「折々のことば」が平成27年4月から始まっている。古来の金言からツイッターのつぶやきまで、さまざまな「ことば」を紹介してあって、「駄コラム」よりもおもしろい。それが2月1日を最後に休載となった。紙面には「筆者がしばらく休養をとった後、再開します」と案内がある。

 ワシャの日記でも、「折々のことば」から数度ほど引かせてもらっている。直近では昨年の11月3日のコラムを使わせてもらった。

https://warusyawa.hateblo.jp/entry/2020/11/03/

 それを天下の「天声人語」も使った。それも、いつもの羅列引用ばかりで己の言いたいことは、ホントに僅かしかない。その上にだ、掲載が止まったのが2月2日である。前日にはコラム担当の論説委員にも情報は入っているだろう。とするならば、これほどスカスカの駄コラムは翌日には出せるはずだ。しかし、駄コラム氏、執筆に4日96時間も費やしたのか。こんな悠長な仕事で、相手が瓦礫の下の被災者なら間に合わないぞ!

 さてその駄コラムを分析してみよう。朝日新聞は鷲田さんのコラムに乗っかって「私の折々のことばコンテスト」というのをやっている。いやぁ拡販にはなんでも利用しますな(笑)。2万9千編の中から3人の中学生を取り上げて、それを並べてくっ付けただけで、400字を費やす。それでも2万9千編を見直しているとしたらそれはそれで大したものだ・・・と感心しかけて、「いやいやそこは天声人語である。そんな手間はかけない」と思い直して、朝日の「折々のことばコンテスト」のサイトを開いて見た。

https://www.asahi.com/event/kotoba/

 な~んだ、みんな入選作の中にあるものじゃん。

 引いたひとつに、コロナ禍で心配して電話をした中学生に宮城県の祖母が言ったことばがある。

津波に比べたら屁でもないよ。濡れでないし、寒ぐないもの。どうなっかわがんないごとに人はビビるんだっちゃ」

 箔をひけらかそうとか、もったいぶったっことを言おうとしない庶民のことばは深い。

 それに比べて、学や知識を見せびらかしたいコラムニストは、わずかに30編を確認して、具合のよさそうなのを並べただけ。相変わらずスカスカの「天声人語手抜き流」にはおそれいりやの鬼子母神ですわ(笑)。

 

天声人語」は、そもそもが600字のコラムだから子供たちの作品関連を除けば残りは200字。そこに冒頭の《「折々のことば」と小欄は、軒を連ねるお店のよう。(中略)休業中のお隣に代わり(中略)胸に響いた言葉をご紹介しよう》で100字。ラストに《世界中で人々が言葉に傷つき、言葉に励まされ、言葉に奮い立つ日々。珠玉の言葉を伝える「折々」の店の扉がまた開く日を隣で心待ちにしています。》といかにももっともらしい見舞い文70文字を足しておけば570字は埋まってしまった。あとは30文字を考えるだけ、楽な仕事でゲスな。こんな駄文、30分で書けよ。

※「あっぺとっぺ」は、宮城弁で「訳が分からない」という意味だっぺぇ。