投票行動

 選挙イヤーが始まった。愛知県では知事選が告示され、まもなく各自治体の首長選や県会議員、市議会議員、その後に参議院議員選挙と続いていく。あるいは衆議員も解散になって同日選になるかどうかという可能性まで秘めている。
 それでね、ちょっと疑問に思ったことがあるので、考えてみることにした。「組織票」というヤツである。例えば、市議会議員選挙などは顕著なのだが、大会社から出てくる候補者は「組織票」に支えられているので、大量得票で上位当選を果たす。まぁそんなもんなのだろうと思って見ていたけれど、どうしてその会社の人は、その会社の推している候補者に投票するのだろう。上司から、あるいは組合から「A候補に入れなさい」と言われても、ワシャなんかはひねくれ者なので、候補者の中から、主義主張ややりたいことの内容を吟味して、もっともふさわしい人を選んで入れる。
 でも、会社員の人は忙しいから、公約やらマニフェストなど読んでいる暇もないので、会社にポスターが貼ってあったり、たまたま組合の総会などで握手をした人に入れるんでしょうね。そういったことが民主主義といえば、そうなのだろうが、会社から言われたから、組合から言われたから、と考えずに投票する多数の人が存在することは民主主義の怖さとも言えるのではないか。
 それでも、昨今は組合の加入率も落ちて、連合もかつてのような勢いがなくなってきている。2万の票を持っている大会社でも、そこから崩れていく若手の票がかなりあると聞く。
 昔のように「右向け右」「左向け左」では動かなくなってきたということで、社員が自主的にものを考えるようになってきた証なんでしょうか。