議員記章

 8月27日(火)の朝日新聞に《ヤフオクに議員バッジ 誰が何のために?》という見出しがあった。

 記事は、東京都葛飾区の区議会議員バッジがヤフオクに出品されているという話から起こして、「悪用される恐れがある」として国会でも野党議員が、このことについて質問したと報じている。ヤフオクも、不正利用の恐れもあるので、議員バッジについては、今後、削除する予定らしい。さらに、小泉純一郎首相が、議員バッジを忘れてきて、衛視に足止めをくらってしまったエピソードなどを紹介しつつ、それがないと国会に入れない国会議員バッジとは違って、市区町村の議員のバッジに大した特権はないと書く。そのとおりだ。市議たちはバッジなしでも市議会に出席できるし、今日び、市議程度の議員バッジに「へへへ~」とひれ伏す市民なんかいるものか(笑)。

 そして記事の最後がさらに笑える。

《議員バッジは「センセイ」たちの名誉の結晶で、普段着のときにもつける人がいる。ただ議員本人を除けば、魅力には乏しいようだ。》

 

 ワシャの友人、知人には市議会議員が何人かいる。記事の言うように、普段着に議員バッジをつけているようなオバサン議員も知っている。例えば少し前に話題になった熊本市議で、議員バッジをつけることがステイタスのようなコテコテの昭和の議員もいる。

 でもね、まったく議員バッジなどつけたがらない議員もいる。この間も、ジャケットの左襟に大きなバッジをつけていたので、何かな~?と思って見てみると、およよ、スイカのピンバッジをつけていた。「おい、議員バッジをつけろよ」と言うと、「つけたいんだけど、議員バッジというのは重くて厚いんだわ。夏の薄いジャケットの襟ではバッジが保てない」と笑っていた。そういえばヤツが議員バッジをつけているところを見たことがない。ピンバッジが好きな野郎で、TPOに合わせてほぼ毎日違うピンバッジをつけてくる。昨日は、トンボのピンバッジだったな。

 国会議員バッジを模した5000円以上する市議バッジに極めて強い愛着を持つ議員もいれば、「そんなものダサくてつけたくない」と、公的な場にしかつけていかないという議員もいる。

 市議の友達は、「市議のバッジなど、1個200円くらいの通常のピンバッジでいい。その方が襟につけた時の収まりもいい」と言い切っている。市議バッジで重さ6.5g、厚さ20㎜である。標準的なピンバッジが2g、9㎜であることをかんがえると、ずいぶん大きさが違うでしょ。

 昨今、議員の目方もずいぶんと軽くなっている。それならバッジも軽くていいんじゃないの?