変なやつ二題

 昨日は朝からパソコンにかじりついて、ある「名簿」の整備をやっていた。1000人を超える数の入力なので、いやはや疲れましたぞ。日中に見たいテレビがあったんだが、それらはみんな録画をしておく。それを夜、ビールを飲みながら早送りで見る。コマーシャルは飛ばせるし、時間短縮になるのでありがたい。
 それにしても、おもしろいヤツらが出ていたのう。

そこまで言って委員会」に『少年少女 日本の歴史』の22巻
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000033825095&Action_id=121&Sza_id=F1
の解説を担当している金谷俊一郎という予備校の講師が出ていた。なんだかデレーッとした顔つきで、話すときも常にニヤついている軽率そうな男だなぁ……というのが第一印象だった。ネット上に出している顔はこんなんですけど
http://kanayadesu.com/
 テレビでの顔はまったく違っていて、この「公式サイト」の写真はずいぶん作りこんでありまんなぁ(笑)。芸人じゃないんだから、デレーッとした顔を見せていても、自分の意見を述べる時にはキリッとしなっくっちゃ。
 最初は誰だか気が付かなかった。でも見ているうちに、出演者へのお追従や薄っぺらい発言、それに名前にも憶えがあって、記憶を辿っていたら、なぁんだ、百田尚樹さんの『日本国紀』の監修を仰せつかり初稿を読んで絶賛していた金谷氏ではないかいな。
 その後、どういうわけで転向したのか判らないけれど、絶賛ツイートを削除して、《百田尚樹先生の『日本国紀』を監修させていただきながら、「この部分で、このような批判が予想される」と正直、ページをめくるたびに思いました。末席ながら30年近く日本の歴史でご飯を食べているので。》と言い出す始末。
 もちろん監修なのだから、疑問に思ったことは作者(百田さん)や編集者(有本さん)にぶつければいいだけの話で、校正中、監修中の内容についてSNSで「批判予想」を呟いてしまうところが、見た目どおりの軽率さが出てしまったんだね。

 他の番組では「男性学」という学問をやっている先生が出てきた。田中俊之という人だ。この人ね。
https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/work/1424/
 食事をしながら脇目で見ているので、詳細は覚えていないけれど、「退職後に図書館でボーッとしている男性が多い」と言い切った。それに付随して、「退職したら図書館なんかで時間つぶしをしていてはだめ。“キョウイク”と“キョウヨウ”をつけろ」と送別会の挨拶のようなことをテレビで言っていたので、思わず吹いてしまったわい。
 そのネタって、もう何年も前から言われていることで「“今日、行く”ところがある」、「“今日、用”事がある」ってことで、ダジャレの一種でしかない。要は、退職した男たちで、することのない暇人への警句のようなものである。
 こんなことをテレビで得々と話しているようでは男性学者(?)の名が泣くぞ。
 この発言に対して、フットボールアワーの後藤くんが「楽しみで行っている人もいる。そんな言い方はないでしょう」とツッコミを入れてくれていたが、本当にそんなことはない。この男性学者と称する男は、図書館でどれほどの時間を費やして、そう断言できる調査をしているのか。おそらくいい加減な学者に多い印象でモノを言っているだけですな。
「本を開いてボーッと眺めているだけ」と学者は言うけれど、ボーッと眺めているのか、読んでいるのかの違いがそう簡単に判るわけがない。
 ワシャは少なくともこの学者よりも図書館に関していえば知見を持っている。それは自信がある。ワシャの調査結果に拠れば、退職して、行き場所がなくて、図書館で本を開いてボーッとしている男性は少ない。
 現役の頃、図書館に頻繁に通っていた男性がいる。司書とも知り合いになるくらいだから常連と言っていい。その男性は退職をして、むしろ図書館から遠ざかった。でもね、司書に聞くと、以前ほどではないが時おり来館しているそうだ。ビジネスコーナー(会話オッケー)のテーブルに陣取って2〜3人のビジネスマンと2時間ほど議論をしているそうな。そんな例はやまほどある。「退職した男は暇人」という十派一絡げにした嘘を公共の電波で流すんじゃない。