今日はある意味でとても興味深い日である。凸凹商事でも人事異動の内示が出る。人間が人間をどう見ているか、口でどう繕うとも、あからさまにその評価が出る。
「君を信頼しているよ」
「君には大きな仕事をやってもらいたい」
「がんばってやってくれ」
な〜んてみんな口先だけのことで、その実、近くに寄せるとうるさいので、遠くに離しておきたいだけのこと。ある特定の人物に反目していた一派が見事に冷や飯を食わされる、そんな風景が日本全国で展開することだろう。人なんて聖人にはなれないんだから、人なんて羨望と嫉妬と侮蔑から抜け出られるものじゃないんだから。前の権力者のブレーンは次の権力者には邪魔者以外のなにものでもない。むしろ次の権力者が前の権力者に冷遇されていれば、そのしっぺ返しは前の権力者のブレーンに強く作用する。
そんなことも組織の中では当たり前のことだから、それほど驚くことではないが、執念深いやつが権力を握るとこれは厄介だ。それも人事権とはなんぞやという基礎を知らず、なおかつ子供の頃から大将になったことのない……そうだなぁ運動も人との交わりもせず、地味で目立たなかったケチな秀才が権力を握ると、人を統べる手法を知らないから、もうむちゃくちゃなことを始める。
「義理、人情を知らない組織は崩壊する」と言ったのは作家の百田尚樹さん。ヤクザの組でなくたって通常の組織にだって「義理人情」は必須だ。
また不義理で不人情な内示があるんでしょうね。大方は知っているけど(笑)。だって、不義理と不人情で推測をしていくと、見事に当たってしまうのである。芸がないと言えば芸がない。