夢の話

 金曜日の夜、リアルな夢を見た。宴会があって、かなりぶっ飛ばして飲んだので、午後9時ごろに家に帰って、コタツでそのまま寝てしまった。起きたら午前0時、ちょっと寒くなってきたので寝室に移動してそのまま床にもぐり込む。どうやらそのまままた眠ってしまった。
 どれくらい寝ていたのだろう。ワシャは暗闇の中で目を開いた。時計を見なかったので時間は判らない。寝室の雨戸は閉めてある。夜が明けたかどうかは廊下側の引き戸にある小窓から射し込む光で判断する。そこがまったく見えなかったので午前3時くらいかなぁ。起きるのには早いので、布団の中でもぞもぞと寝返りをうったりしているうちに、また眠ってしまったようだ。
 ようだ……と書いたのは、ワシャに眠ったという意識がなかったからである。相変わらずもぞもぞしているのだが、ただリアルな夢を見ていた記憶が鮮明に残っている。ということは、その間は浅いにしろ眠っていたんでしょう。

 こんな夢だった。
 最寄りのJRの駅のプラットホームに友達と立っている。そこにベージュ色の上り列車が入ってくる。下のURLの左の一番上のですわ。
https://search.yahoo.co.jp/image/search?rkf=2&ei=UTF-8&gdr=1&p=%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%BC%E3%83%AB%E7%89%B9%E6%80%A5%E7%99%BD%E9%B3%A5
 型はこれ、デザインは茶色の羽のような模様のない列車だと思っていただければいい。調べてみると「ジーゼル特急白鳥」ということが判明した。これが夢に出てきたんですね。
 これの先頭車両に乗り込む。それも運転席中央の窓から前を望む格好で乗っている。乗ってすぐに異変に気がついた。この列車が鉄路を走っていないのである。ワシャの通勤路である県道を走っているのだ。それも車道の真ん中をである。交差点に差し掛かると右折していく。対向車両はみんな避けていきますわなぁ。列車にはかなりきついカーブだと思うのだが、遠心力を受けながらもなんとか交差点を曲がっていく。後方を見ると、後続の車両もなんとか曲がってくる。ホッとした。
 よく通る県道を岡崎に向かって走っている。まぁ道は仕方がないか、と諦観のようなものが心を満たしてくる。じゃあこのままこの列車に乗っていくとしよう。しかし、なんだか列車自体のスピードが遅い。人が走っているくらいの速度なのだ……と思ったら、えええ!乗客が列車の下から足を出して走っているのである。ワシャも運転席後部の窓に掛かった横棒をつかんで、必死に走っていた。夢なんでこの時初めて気がついた。もちろん車窓は人が走る速度で過ぎていく。
 どれくらい走ったろう。右手に線路が見えてきた。そこをJRの電車が通常の速度で過ぎていく。「おいおい、あれに乗ればこんなに苦労しなくてもよかったのに」と思っている。そして間もなく昭和40年代のような気がする岡崎駅に到着した。「乗り換えなくっちゃ」と思ったら、意識が戻った。

 廊下側の引き戸の小窓が少し明るくなっていたので、夜が明け始めたのだろう。また布団の中でごそごそしていたら、また夢を見たが、今度のは覚えていなかった。