子供たちに伝えていこう

 以下は中日新聞の記事。今月の30日にオープンする「あいち航空ミュージアム」に、ゼロ戦が展示されることを淡々と伝えている。
《あいち航空ミュージアムゼロ戦展示へ 30日開館》
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017110190155731.html
 今朝の朝日新聞。だいたいの内容は中日新聞と一緒なのだが、記事の最後に偏向報道をもってきて、読者を洗脳しようと謀っている。
豊山町の鈴木幸育・前豊山町長(故人)は「若い人にそういうものを見せて、興味を持たせたくない」と抵抗感を示していた。》
 ゼロ戦展示大反対の前町長の発言なのだが、これは1年前の朝日新聞に載った話で、今、改めて報道するにはネタが古すぎないか。直近でどこかのサヨクに反対論を唱えてもらえよ(笑)。地元の頑迷な有力者がゼロ戦展示に反対したことはあった。だからミュージアム内での展示は民間機に限定する方針を打ち出さざるを得なかったという経緯があった。しかし1年が過ぎそのあたりは収まって愛知県は展示することに舵をきっている。あえてここで1年前の記事を引っ張ってきて蒸し返すというのが、朝日新聞の偏向ということである。

 終戦直前に愛知県碧海郡の飛行場から一機のゼロ戦が飛び立った。九州方面に向かったのだが、途中でエンジントラブルが発生し、琵琶湖に不時着をした。それがそのまま放置されて戦後、引き上げられた。その後、あちこちを転々として、最終的に呉の大和ミュージアムに納まったという。大和ミュージアムオープンの1〜2年前のことである。
 そのことを碧海郡の某博物館職員が聞きつけた。丁度、その博物館で戦争の展示会を行う予定になっていたのだ。急きょ、関係職員が集められて打ち合わせが何度も持たれた。そしてエントランスホールのメイン展示を「碧海郡から飛び立ったゼロ戦」に決めたのである。
 それから、大和ミュージアム側との交渉に入った。大和ミュージアムはオープン前だったので貸してくれそうなところまで進んだようだが、最終的に里帰りは叶わなかった。でもね、十数年前に愛知県の小さな博物館でゼロ戦展示の直前までいっていたのだ。なんで三菱重工のお膝元に展示するのにサヨク新聞が異を唱えるのかなぁ。

 東京の子供たちには靖国神社ゼロ戦があって、西日本の子供たちには大和ミュージアムゼロ戦がある。当然のことながら東海の子供たちにもゼロ戦を見せてあげたい。戦争を美化するなどという類の話ではないのだ。戦争の悲惨さを含めて、そういう時代があったことを子供たちに伝えていくことが大人の務めだろう。物事をなかったことにしてもいいことはなにもない。それじゃあ「天安門事件」をひた隠す中国共産党と同類ではないか。