イープルの戦い

 ベルギー西部にイープルという町がある。知っている人は知っていると思うが、ちょっと触れると、百年前の世界大戦で、ドイツ軍がベルギーに侵攻し、ベルギーに駐屯するイギリス軍と戦闘を交えたのがイープルだった。
 戦いは第1次、第2次、第3次と3年にわたり、戦死者は50万を超えたという。歴史始まって以来、初の毒ガス兵器が使われたのもイープルである。
 また、後のドイツ帝国総統のヒトラーは兵卒としてこの戦線で戦っている。一連の戦いでヒトラーは「功一級鉄十字章」など2回の勲章を受けた。その褒章をみれば、彼が極めて有能な兵士だったことがうかがえる。
 そんなことはどうでもいい。イープルである。イープルで使用されたガスが後になってインぺリットガスと呼ばれるようになった。大量破壊兵器の出現である。それから百年が経って、今、日本人はその大量破壊兵器の標的となっている。すでに北朝鮮は毒ガス兵器を有していることは周知のとおりだ。実の兄を毒殺しているくらいだからね。
 アメリカに届くICBMを造るのにはもう少し時間がかかるだろう。核弾頭もまだ載せられないと思う。でも、通常ミサイルにインペリットやサリンを搭載することはすでに可能だし、それをノドンに積んで日本に打ち込むことは十分にできるだろう。
 ミサイルを打つなんていう派手なことをしなくても工作員が大都市にやって来てまけばいいだけのことであって、いともたやすくイープルの再現ができるのである。

 日本の国防は大丈夫かいな?とイープルの戦いが始まった日に思った。