夕べの「Qさま!!」(テレビ朝日)
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が、「カズレーザー&宇治原vs東大出身軍団 国語王No.1決定戦スペシャル」というタイトルだったので、ワシャも参戦した。さすがカズレーダーも宇治原くんも強い。しかし、ワシャもかなりいい線でついていった。
だが、この問題にやられた。
『この名言を残した人物は誰?』
問題が出た直後、その名言が示される。
『「サヨナラ」ダケガ人生ダ』
ワシャは速攻でスイッチを押す(仮想のね)。出演者たちは反応していない。すかさずワシャは「寺山修司!」と答えた。一緒にテレビを見ている家族からは「おおおー」とどよめきが起きた。元国語教師の父親にも答えられない。「どうじゃ!」とばかりにワシャはそっくり返った。
結局、宇治原くんには答えられず、カズレーダーが「……井伏鱒二……」と、ひねり出した答えが正解だった。
「え?」てなもんですわ。
家族からも「オメー間違っていたじゃん」と馬鹿にされるし……、しかしワシャは答えに自信があった。泣きながら書庫に行って、『寺山修司名言集』(PARCO出版)を繰ったのである。
おりゃあ、あったど。付箋も打ってある。ワシャの記憶は確かだった。20ページに「家出」と題した項があり、そこに記載されている。悔しいので全文引く。
《私は『家出のすすめ』を書きながら、少年たちに、親捨てと放浪とをすすめてきた。そして最後に、「花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生だ」としめくくるのが好きだった。》
とあるじゃないか。全部、ひらがなで書かれているけれど、確かに「さよならだけが人生だ」って書いてありまっせ。
もちろん『日本名言名句の辞典』(小学館)にもあたる。そこには支那中国の詩人于武陵の詩を井伏鱒二が翻訳した《「サヨナラ」ダケガ人生ダ》が載っている。井伏鱒二が昭和10年に書いた『中島健蔵に』という作品中に出てくるらしい。さっそく手元の『日本現代文学全集』を調べましたぞ。しかし上記の作品は載っていない。おそらく寺山修司は『中島健蔵に』を読んでそれを引用したのだろう。
カズレーダーお見事!