国家百年

 誠意をもって話し合えば国と国との紛争が解決するという幻想は捨てなければならない。交渉の中で「誠意をみせろや!」と相手が言い出したら、まずぼったくられると思った方がいい。尖閣竹島は話し合いではもうどうしようもないのだ。
 78年前の今日、チェコスロバキアという国が消滅した。ナチスドイツが国家を呑みこんでしまったのである。そんなことは珍しいことではなく、世界史的には数多ある現実と認識しよう。珍妙なことは、馬の眼を抜く国際社会の中で、素っ裸で両手を挙げている国家体制(日本のことね・泣)が70年も無事だったことだ。もちろん憲法9条があったらから(笑)ではなく、奇跡的にその時代の国際情勢の空白地帯にはまりこんでいただけのこと。
チベットウイグル内モンゴルも、文化・歴史・言語などすべて漢人の国とは違うものであった。しかし、人民解放軍が進駐し彼らの祖国は消滅した。
 百年後に日本があるとは限らない。

 アジアの憂鬱が全国人民代表大会で笑わせてくれた。「見て見ぬふり防止法」、別名「善人法」を策定するんだとさ。要するに「困った人を見たら助けの手を差し伸べましょう」という普通の文明国ならばあたりまえのことを法律で決める。交通事故に遭った女児を通りかかった18人がことごとく見て見ぬふりをして去っていった映像があったでしょ。それを中国共産党主導で止めさせるんですと。
 う〜む、これは国家をなくすよりも難しいかもしれない。軍事力でどうにかなるものではないんでね。人柄とか国柄の問題なので、一朝一夕になんとかなるものではない。支那の先人が言っている。「善を為すものは利を云わず、利を逐うものは善を見ず」と。
 百年経っても彼の国の病は治らないと思いますよ。