最前線の勇士と最後尾のアホ その2

(上から続く)
 もう一人、とんでもない最後尾の男がいる。あのスッカラ菅首相である。あの男がまたとんでもないことを言い始めた。仙谷鼠を官房に戻したことも問題だが、もっと酷いのはこれ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110317/plc11031700140000-n1.htm
 詳しくはこの記事を読んでいただきたいが、23万の自衛隊から10万を前線に送るなど聞いたこともない。軍の動員の常識を知らないバカとしか言いようがない。こいつが徳川家康だったら、関が原の合戦で上杉軍に江戸城を落とされて石田幕府ができていた。ああ、バカがトップだと恐ろしい。
 話が逸れた。元に戻しますね。
 多分、自衛隊は10万人動員をやれと言われればやるだろう。でもそれは、スッカラ菅や仙谷チューチューに言われたからではなく、自衛隊に期待をして見守ってくれている国民のためにやる。しかし、この動員で自衛隊が受ける組織的ダメージはかなりきつい。軍として立て直すのにどれほどの時間が掛かるだろう。
 そして、この大動員の間に、必ずや周辺の覇権国家の軍は、着実に次への布石を打ってくる。
 もちろん各国が国として政府として、日本への支援を表明している。その誠意は本物だろう。また、各国の国民人民が日本に対して同情を寄せていることも真実だと思う。
 でもね、それと国家戦略とは別物で、支援物資を出しながらも、日本近海では某国の潜水艦が海底地形を測量するために、戦略的活動を進めているだろう。あるいは北の島には、ミサイル配備を着々と進めるだろう。それが国際政治であり、それに対処できない国家はいずれ滅んでいく。
 スッカラ菅の総動員令で日本の防衛力は格段に落ちる。防衛力というのは何も兵器で備えることばかりではない。情報収集戦や地域的な駆け引きだって重要な防衛なのだが、それができない。
 スッカラ菅はそのあたりのことまで忖度して「10万人出撃せよ〜!」と言っているのではあるまい。5万の次だから10万、23万もいるんだから10万、といった程度の考えしかないのだ。
 国家存亡のときにバカを戴くこの悲しさはいかばかりであろうか。