北に関するメモ

 産経新聞は厳しい。
金正日総書記「功」見当たらず 国民飢えさせた「出来の悪い2代目独裁者」》
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111220-00000507-san-int
 確かに先代から引き継いだ後、国民は飢餓に苦しみ、国は貧しくなった。周囲の国家が繁栄するなかで、金王朝は落ちぶれるばかりである。
 今朝の朝日新聞の一面に、二代目の遺体の前に勢ぞろいする北朝鮮幹部の写真が掲載されている。最前列には、若い三代目、その背後に年老いた幹部連がずらっと居並ぶ。ううむ、ある意味、象徴的な写真だ。この老人たちが、実績も経験もない若者を祭り上げて、今後も国家権力を壟断していくのだろうか。

 最新の別冊ビッグコミック(№174)に「生き続ける遺体」という話がある。そこで遺体保存の最新技術の「エンバーミング法」が解説されている。
http://www.sogi.co.jp/sub/kenkyu/itai.htm#3
 たまたま、「ゴルゴ13」のほうは、エンバーミング法を施された遺体を硬化させることが依頼だった。遺族が、愛する人の遺体を永遠に晒し続けることを良しとしなかったからである。
 ゴルゴ13は見事にその依頼をやってのけ、その遺体は埋葬され土に還る。

 朝日新聞1面に掲載された血色のいい顔で真っ赤な棺に横たわる二代目にも、この防腐処理が実施されたのだろう。はたして二代目は、こんなふうに永遠に自らの肉体を晒し続けることを望んだのであろうか。

《陰で正恩氏を「ガキ」…泣くふりしないと連行》
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111220-00000718-yom-int
 読売新聞も手厳しい。脱北者の情報として、現在の北朝鮮国内の状況を流している。この情報は確かだろう。カリスマの創業者が死に、その遺産で食っていた二代目がみまかる。国家が窮乏し、体制の維持のためだけに三代目が担ぎ出されるのだが、この三代目に誰が忠誠を誓うのか。
 北朝鮮内部も、既得権益にしがみつきたい守旧派ばかりではあるまい。三代目の背後に写る老人の中にも、1997年に韓国に亡命した黄長菀氏のような人物がいるだろう。この機に北朝鮮を一気に改革しようという勢力は出ないものか。飢えた人民を救おうという救国の志士は現れないものか。
 
金正日総書記死去、山岡氏に予告放送の情報届かず 藤村氏「事務方の連絡ミス」》
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111220-00000531-san-pol
 こちらは、お粗末な話で、拉致問題担当の国家公安委員長に、「総書記死去」のニュースが伝えられなかったというんだから、この国の体制も、彼の国を笑えまい。
 これなんかは「ミス」ではなく、明らかに官僚たちの「サボタージュ」である。バカをバカにして、情報を故意に流さない。マルチ山岡がどれほど怒り狂ったって、能力のない大臣など恐いものではないのだ。

 彼の国の行方も心配だが、この国の状況のバカっぷりも心配になってくる。