ホワイトウォッシング

《米「VOGUE」芸者写真で「謝罪」騒動 日本人「これ何か問題?」》
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170217-00000010-jct-soci
《米ファッション誌「VOGUE」に白人モデルによる芸者風の写真が掲載されたことをめぐり、本国を中心に批判が相次いでいる。》
 要するに、白人モデルが日本文化である芸者の格好をすることに対し、白人たちが違和感を持ったということであろう。そもそもそれ自体が上から目線なんですけどね。白人以外の役柄を白人俳優が演じることを「ホワイトウォッシング」と言い、例えばインディアンの役を白人がやったり、アラブ人に白人がなりきったり、タイの国王をユル・ブリンナーが演じたりすることを言う。それは人種差別的な色合いを持っておりそのことを白人が自己批判しているのである。
 でもね、逆にミュージカルの「キャバレー」では、日本人がドイツ人やアメリカ人になりきっていた。それを「イエローウォッシング」とは言わない。白人がアジア人や黒人の真似をするのは悪いことだが、黄色人種が白人の真似をするのは許されるの?
 モデルのカーリー・クロスさんの異次元な芸者ガール、素敵ですよ。ぜひ京都でこの芸者ガールに遇ってみたい。
《当の日本人はこの謝罪について、いまいちピンときていない様子。》とJ−CASTニュースは言うが、ピンとくるかよ。そもそも差別とはその発言、行動の根底に悪意が感じられる場合にそうなるのだ。カーリーさんの写真には日本への愛は感じるが、悪意など微塵もない。日本人はそれを察知しているからピ〜ンとなどこないのだ。

 ワシャの地元にはウクライナ人の芸者がいる。バリバリの白人で背も高く金髪だ。でも、黒紋付きを着て、かんざしを挿してお座敷をつとめる。もちろんそこには「ホワイトウォッシング」などという意識はない。舞いのうまい芸達者できれいに着物を着こなす和装の美人がいるだけである。