とらやのおいちゃんが寅に呆れて「馬鹿だねぇ……」とつくづくと言う。森川信さんのおいちゃんもよかったし、松村達雄さんも寅次郎と激しい喧嘩をくり広げおもしろかった。気の弱そうな下條正巳さんも、寅次郎に悩まされている雰囲気が醸していて味があった。
「寅!いい加減にしろ」
「あんな奴のは意見じゃない、偏見だ」
「馬鹿だね、本当に馬鹿だよあれは」
「なにをしてやがんだかね、本当に馬鹿だよ、ありゃ」
「気楽な奴だね、全く」
「もう手前の面なんか見たくもねえということだい!」
「そんなバカと話しあえるかい!」
「ああ……どうなっちゃうのかね、このまま行くと」
『男はつらいよ』の脚本をちょっと眺めただけでも、おいちゃんの悲嘆のセリフがこれだけ出てくる。寅がおいちゃんやとらやの面々にどれだけ苦労をかけていることか。させられているのである。
自国の「車」を売りたがっている「トランプ」。ワシャは「車トランプ」と呼んでいるが、世界のおいちゃん、おばちゃんたちも文句を言いたいだろうね。
「トラ!いい加減にしろ!」
「トラのは意見じゃない、偏見だ」
「トラのやつはなにをしてやがんだかね」……。
ううむ、まったくフーテンの寅とフール10のトランプが重なってしまった。
《トランプ米大統領、入国制限に反対した司法長官代行を解任》
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170131-00000046-reut-n_ame
トランプ大統領に解任されたサリー司法長官代理の悲しそうな顔がさくらに見えてくるから不思議だ。
ちなみにタイトルの(※)は(米)の間違いでした(笑)。