風情がないね

 昨日、窓紅葉の話をした。支社の南の窓から見えるのは街路樹とその向こうの公園にある紅葉、黄葉と重なって奥行きが出る。これがまたいい。西三河は今が盛りであろう。
 ワシャの生活エリアの中に県道が通っている。おそらくその県道ばかりではなく、おおかたの県道がそうなのだが、街路樹に強剪定が加えられている。ある小学校の北側の県道は、高木のナンキンハゼがずらりと並んでいて、昔は見事な赤に染まったものである。ところが近年、秋も半ばになって「これから色づくなぁ」と眺めていると、高所作業車がやってきて、枝という枝を全部切り落していく。棒杭のようになった幹だけが道路沿いに何十本と残っているばかりなりけり。
 県道のこの対応はなんだろう。おそらくは落葉が始まる前に枝ごと除去してしまえということである。
 大相撲九州場所が始まって四股を踏み過ぎたのか、道路が陥没した。昨日、横綱白鵬が千勝目をあげた。通算で歴代3位に、幕内では魁皇千代の富士北の湖大鵬をおさえて第1位になった。品格さえあれば名横綱なのだが、どうしてもそれが伴わない。舞の海も、豪栄道の取り組みを見て、きちんと礼をする、しっかりと手刀を切る、懸賞金をわしづかみにしてガッツポーズをしない、こういった態度が好ましいことをあえて言った。千代の富士北の湖大鵬も強かったが礼にはしっかりしていた。武士(もののふ)だった。どうもモンゴル横綱はそれがなっていない。白鵬がそのことを自覚するだけでも、大相撲の魅力は倍増すると思っている。