大陸横断鉄道

 ワシャは飛行機が嫌いだ。なんと言われてもダメなものはダメなのである。とはいえ何度かはどうしても乗らなければならず、2時間程度の短いフライトだったが命がけ。やっぱりホントに苦手だった。
 だから十何時間も飛行機に乗らなければならない欧州なんてとんでもない話なのである。でもね、鉄道なら話は別だ。地に足がついたまま旅ができるのなら、ロカ岬であろうとケープタウンであろうと行っちゃるわい。
 そこでこんなニュース。
シベリア鉄道、北海道延伸を 露、経済協力50項目要望》
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161003-00000053-san-eurp
 稚内から宗谷岬を経て、海峡下のトンネルを抜けるとそこは樺太だった。西能登呂(にしのとろ)岬である。亜庭(あにわ)湾を右手に眺めながら豊原をめざす。樺太鉄道はさらに北に延びる。落合を越え、知取を過ぎ、やがて北樺太に至る。北樺太のノグリキ市までは鉄道がすでにある。そこから50kmほど西にある間宮海峡に面した町ポギビまで鉄道を敷き、間宮海峡をくぐって対岸のラザレフという町にくっつけばこっちのものである。そこからシベリアを越え、ヨーロッパ平原を横断すれば、ホントにロカ岬にたどり着ける。
 鉄路だけで飛行機に乗らずに大西洋に出られる。夢のような話だが可能性としてはある。ユーラシア横断鉄道、わずか300キロ(海底トンネルも含めて)の鉄路を日本の庭先に敷設するだけで、東京からロカ岬までつながる。この経済効果はいかばかりであろうか。
この鉄道により北海道は樺太・シベリアへの玄関口になる。あわせて、パナマ運河の拡張によってアメリ東海岸から大型タンカーの輸送も可能となる。地球儀の上でパナマから東アジアへ直線を引くと、北海道あたりが通過点となってくる。北海道は鉄道輸送と海上輸送の一大ターミナルになるだろう。北海道振興策にこれに勝るものはないし、モスクワから遠いシベリアや極東ロシアの発展も、日本との連携が必要となってくる。
 樺太はロシアでいい。ただしモスクワは遠い。北海道・樺太経済圏が出来れば、いずれ熟柿が落ちるように……。
 生きているうちに鉄道で、ロカ岬は無理にしても、バイカル湖くらいには行きたいものじゃ。