奴隷のナパージュ

 百田尚樹さんの『至高の音楽』(PHP新書)がおもしろい。そして直近に出版された『この音楽が凄すぎる』(PHP)も楽しく読んでいる。この人の知識の深遠さに驚かされる。クラシック解説だけを読んでも、この人がレベルの高いまともな分析力を有していることが解る。ワシャなんかクラシックの「ク」の字も知らないが、上記の2冊を読んでから、手持ちのCDを聴きなおすと、とてもクリアに音楽が腹におちる。ワシャなどのような「クラシック無知」には、暗夜の燈明となった。
 そういった意味ではこちらも「ある種の無知」の理解を進めてくれる本だと思う。百田さんの『カエルの楽園』(新潮社)である。
《「自衛隊は要らない」という「9条信者」が忌み嫌う『カエルの楽園』》
http://www.dailyshincho.jp/article/2016/05131515/
 笑える。
《徹底して、ある種の「カエル」たちを戯画化した同作は、これまでの百田作品以上に賛否両論を巻き起こしている。福岡県在住の共産党の町議会議員は「立ち読み」をしたうえで、「ひどいの一言」という感想をツイッターで述べたほどである(それに対し、そもそも丸ごと「立ち読み」というのはいかがなものか、という批判も出た)。ナパージュが迎える衝撃の結末が、癇に障ったのだろうか。》
 信仰はともかくも、現実を理解したほうがいい。「ピースボート」だってソマリア沖に差しかかった時、主張をひるがえして忌み嫌う自衛隊に海賊警備をしてもらっているじゃないか(笑)。どのつらを下げてペペ党代表の岡田さんの後ろに立っているのか。
 そんな下らないことはどうでもいい。『カエルの楽園』の話だった。「日本の平和は永遠だ」と信じている方々も、それは信仰だから頭から否定はしない。しかし、現実には素直な心で向き合おうよ。客観的に本に向かえば、「ひどいの一言」では片付けられない何ものかを感じることができるのではないか。食わず嫌いではダメだと思うよ。

 民進党ロゴマークが決まった。
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6201507
「M」をかたどったデザインだそうな。岡田克也代表は記者発表で「躍動感のある良いマークだ」と言っている。ネットでは「ペペローション」のロゴとそっくりだと言われ始めた。
http://www.pepee.net/
 ワシャは、せっかく決まったので、ケチをつけるようなことはあまり言いたくなかった。けれど、思いついちゃったんでとりあえず言っておこうっと(笑)。
 袖の長い漢服の人物が拱手し拝跪しているような図案に見える。こういう姿勢でどこぞのウシガエルにお仕えするのかな。
 ペペ党と選挙協力をする某党の皆様も『カエルの楽園』を「ひどいの一言」の一言で片づけていちゃダメだって。ちゃんと内容を読み取れよ(泣)。