花時の雨

 昨日は朝からしょぼしょぼと無情の雨になった。桜がもつかなぁと思ったけれど、なんとか西三河の桜は耐えたようだ。雨の桜もいい。満開独特の華やぎに雨の寂たる風情が重なってさらに趣が増す。まだ1週間くらいは花を楽しめそうだ。
 でも、ワシャの場合は、満開の桜よりも、散りゆく桜に美を感じる。花筏が好きだし、葉桜に移行している途中くらいのほうが哀れさがあっていい。なので、個人的にはもう少し先が見ごろになる。
 昨年も4月11日
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20150411/
の日記でも葉桜がいいと書いた。今年もあと1週間くらいでそんな風情がはじまる。ワシャにとってはその頃以降が盛期ということですね。天邪鬼なので(笑)。

 明日から「上田城千本桜まつり」
http://www.uedajo-senbonzakura.jp/2016/
が始まる。NHK大河の「真田丸」ほうも、ちょうど今「上田合戦」が終結したところだから、花見の客も多くなるだろう。
 それはそれとして、日曜日の「真田丸」はしょぼかった。徳川7000の軍団を迎え撃つ上田城下の守りは、映画の書き割りのようで、これでは日の本三強と言われた三河兵には勝たれまい。
 また、領主の次男、信繁の側室である梅(黒木華)が最前線の守りについている。信繁との間には、女子とはいえ子をなしており、領主の孫の生母なのである。それが竹槍を持って戦場に出るわけはないし、その上「子供に乳をやる時間になった」とか言って、持ち場を放棄して城に戻ったり、敵兵の突っ込んできている上田城下をうろうろするなんて話は現実にありえない。この上田合戦で、梅が戦死するのだが、このエピソードで緊張感のあったドラマがたちまち弛緩してしまった。この手の戦場の歴史物語に、なぜ、女を無理やり関わらせようとするのか。もちろん視聴率のためだとは思うが、戦闘自体はついこの間まで男のするものだった。その点を置き忘れてしまって歴史ドラマからリアリティがどんどん失われていく。
 せっかく13回かけて開いた「真田丸」を一時の雨で散らしてはいけない。