品質

「幕末期に完成した武士という人間像は、日本がうみだした、多少奇形であるにしてもその結晶のみごとさにおいて人間の芸術品とまでいえるように思える」
 司馬遼太郎『峠』のあとがきにある言葉。

 昨日ふれた長老政治家や公募で恥をさらしている若手議員たち、もう少しクオリティーを上げてくれないか。
『この国のかたち』の「汚職」にこうある。
「原則論ふうにいえば、国民国家とは、国民が事故と国家を同一視し、しかも国民はたがいに等質であるとする国家である。公職者の汚職(だらしなさ)をみれば、国民自身が、わが身にはねかえって、自己を嗤い、自分を卑しめざるをえない。」
汚職」の後に(だらしなさ)と付け加えたのはワシャである。司馬さんがそう読んだわけではない。