上の問題

 石坂浩二さんが「開運!なんでも鑑定団」のプロデューサーから「いじめ」を受けている。どうもそのやり口が陰湿だということで、女性のプロデューサーではないかという話が出始めている。石坂さんのような名も功もある方でも社会の中では「いじめ」にあう。だから、普通の人間はフツーに「いじめ」の対象になる。
 こんな「いじめ」もある。情報だ。部署のみんなが知っている些細な情報をいじめられている人間だけに知らせない。
「ごめんごめん知っていると思ったんだ」の一言が免罪符になる。そんなことはこれっぽちも思っていないのだが、まわりも「ごめんごめん」と言い出せば、さらにいじめられている人間の疎外感は増す。そういったことが起きる組織というものは、おそらくリーダー的人間の資質が悪い。
 相撲部屋にこんな例があった。先代の時津風親方である。若い弟子を「いじめ」などという生易しいものではなく「暴行」「リンチ」で殺してしまった。もともと卑怯な相撲をとる力士だったが、そんなヤツだった。相撲部屋のように上下関係があって閉鎖的なところでは、得てして「いじめ」が起きる。そんな中にあって横綱武蔵丸がいた武蔵川部屋だけには「いじめ」がなかった。なぜか。部屋の若い衆に聞くと「横綱がそういうのが嫌いだから」というのが理由だった。やっぱり上の人間の資質なんでしょうね。
 どちらにしても陰湿ないじめをするリーダーはもともとの品性がない。それが表に出てしまった以上「鑑定団」も変わらざるをえまい。