昨日、名古屋で観世流の会があった。仕舞、連吟、素謡、舞囃子などで、お能そのものをやるわけではない。能楽師の大槻文蔵さん、大槻裕一さん以外は名古屋のお弟子さんが舞台に上がってくる。
ワシャは昼過ぎまで所用があったので、午後遅くに能楽堂に行った。かろうじてトリの舞囃子三番に間に合った。
「通小町(かよいこまち)」「弱法師(よろぼし)」「安宅(あたか)」である。トリになると大槻先生の高弟ばかりなので、かなり見ごたえがある。その中のお一人が知人なのだが、弁慶の「延年之舞」を見せてくれた。跳ぶことも三度あるかなり動きのある舞である。笛方が藤田六郎兵衛師匠なので、聴きごたえもあった。小鼓、大鼓の音も久しぶりじゃ。
大トリに文蔵師匠の仕舞があって、静かな中にも気迫のこもったいい舞を見せていただいた。
だけど、まだお能はよくわからない。トリで舞ったお弟子さんと師匠の差が判らないのである。勉強が足りない。その一言に尽きる。