史上最低の横綱

 いやー、UPするのを忘れて仕事に行ってしまいました。遅ればせながら……。
 
 21日の朝という時期では、もういろいろなところで白鵬への苦言が呈されていることだろう。でも言いたい。この男が横綱という地位にいることが相撲という日本の伝統文化への冒涜である。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150720-00000130-nksports-fight
 知らない人のために何があったかを短く言えば、白鵬逸ノ城戦で 勝負がついているにもかかわらず、土俵を割っている逸ノ城に――白鵬も勝ったことを確認し全身から力を抜いていた――、直後、白鵬が平手で逸ノ城の左顎に右手を叩きつけた。その後、さらにダメを押した。相撲協会やマスコミは「はたいた」と言うが、あれは「殴ってダメ押し」に近い行為でしょ。
ワシャは横綱がそういった愚かな行為に及ぶのを見たことがない。柏戸大鵬から武蔵丸にいたるまで21代、これほど恥知らずな横綱はいなかった。ああいう行為を客の前で平気で出せるということは、客を客と思っていない証拠である。
 67代武蔵丸はいい横綱だった。この横綱は優しく控えめで日本人以上に武士の心をもった人であった。ただ次がいけない。バカ青龍という朝が横綱になってしまった。以来、相撲は強ければなにをしても許される外道のスポーツになって堕ちる。駄目押しはする、審判にクレームをつける、懸賞金をつかんでガッツポーズをする、横綱が下位力士に変化をみせる、相撲の醍醐味を殺ぐ這いつくばった仕切りをする、そして土俵上で人を殴る。これ、みんなモンゴル横綱がやっていることなのだ。強者は武士の情けを知るものでなければいけない。上位者は潔いことが使命と言っていい。それが日本の美学、日本の伝統的な意識なのである。
 ダメを押すことすら恥ずべきことなのに、その下を掘るような下劣な暴力を土俵で見せてしまうとは……。他のスポーツだって、コートにしろフィールドにしろ暴力を振るったらアウトでしょ。いい加減に相撲協会も気がつこうよ。日本の心を汚し続ける史上最低の横綱はもう退場でいい。

 今日、打ち止めの一番で、愛知県体育館が揺れた。横綱白鵬が関脇栃煌山(とちおうざん)に敗れたのだ。座布団が舞う舞う舞う!お客さんは、昨日の白鵬の下劣な行動を知っている。ゆえに、勝者の栃煌山へ祝福の嵐が巻き起こった。怒涛のような声援である。