ヘリコの名前

 昨日の夕方。中京テレビの「キャッチ」とかいう番組でのことである。名古屋市の防災ヘリに名前を付けようというニュースで、「現在はなごや1号、なごや2号となっているので、もっと市民に親しめる名前を公募する」とアナウンサーが報じていた。愛称の例として岡山県のヘリコプターが紹介された。「ももたろう」と「きび」である。
 このニュースの時は、恩田千沙子さんを中心に、若手のアナウンサーが脇を固めていたが、若手の頓珍漢な応答が笑える。
岡山県はももたろうですね」
「きびはきび団子ですか?」
名古屋市はなごや1号、2号です」
「いい愛称を募集しています」
 と、まあこんなやりとりだ。
「きび」はきび団子の略ではない。「ももたろう」からの連想でそういうコメントになったのだろうが、これを言った男性アナウンサーはアホだな。「きび」は古代の国名の「吉備」でしょう。もちろん「きび団子」は「吉備の団子」ということなので間違ってはいないけれど、おそらくこのアナウンサーの顔を見ていると「きび」を「吉備国」の「きび」ではなく団子の素材かなにかと思っていたに違いない。
 防災ヘリのネーミングを変えようという名古屋市名古屋市だ。岡山の「きび」のように国名、県名、市名、地名をつけているところは多い。「さっぽろ」「しらかみ」「みやぎ」「仙台」「ふくしま」「つくば」「とやま」「みえ」「おおさか」「なにわ」「やまと」「きしゅう」「とっとり」「ひろしま」「えひめ」「ながさき」「さつま」である。このラインナップから見ても「なごや」で上等だと思うのだが……。またミャーミャー市長が「カッコええ名前をつけよミャー」とか言い出したのだろうか。旧国名の「おわり」では救助されても終わっちゃいそうなので乗りたくないし、「しゃちほこ」ではヘリコひっくり返りそうだし、「えびふりゃー」でもねぇ(笑)。
「なごや」以上にいい名前を考えてくだされ。