名古屋には河村さんみたいな人ばかりが住んでいるわけではありません

 「AERA」の3月6日号に愛知県安城市の電気自動車の取り組みが載っている。
 同じ号の特集は「大名古屋経済圏の底力」である。名古屋栄のテレビ塔からセントラルパークを南に見た夜景が見開きにバーン!と写っている。左下には「オアシス21」が、やや右上には三越栄店が光り輝く。タイトルも「大名古屋」、写真も「名古屋」で、なんだか愛知の経済を支えているのが、名古屋のように見えるのだがそれはちょっと違う。名古屋という大都市があるので名古屋経済圏と呼んでいるのだが、ワシャは「濃尾経済圏」と呼んでいる。
http://d.hatena.ne.jp/warusyawa/20170219/1487461132
「AERA」をご覧いただくと分かるんですが、名古屋経済圏と言いながら、愛知を支える「強い製造業」は13社中8社が名古屋市以外である。トヨタ自動車に代表される自動車産業は西三河に集中している。だから商業としての名古屋経済圏はありだが、愛知県のGDP世界ランキング32位は西三河が造っている。そのことを名古屋人は自覚すべきだと思う。すいません、三河人の狭量さが出ています(笑)。
 それにしても愛知県、GDPで南アフリカイスラエル、マレーシアよりも上位にいる。中堅国の経済を上回っているということだね。この状況を保持しているのが「ものづくり王国」と言われている製造品の出荷額の大きさであろう。これは全都道府県でダントツのトップである。そりゃこのあたりの自治体が強いわけですな。
 暮らしやすさについても、婚姻率3位、出生率4位、実感はないけれど貯蓄現在高も全国4位に入っている。
 記事中には愛知人(厳密にいうと名古屋人と尾張人と三河人)を貶める発言もある。名古屋出身で東京在住の30代女性は「トヨタの人と合コンするといつも均等に割り勘。東京の人はおごってくれるのに。稼ぎはいいのに、何であんなにケチなの?」と愚痴る。確かに名古屋人はケチだが、それでもカワイコちゃんには奢るだろう。また「東京では都心に出かけるとみんながおしゃれをしていますが、名古屋はそうでもない。それに車に乗って出かけることが多いので、特にお洒落をしなくてもデートは成り立ちます」とも言う。わけねーだろ。周辺から名駅や栄に出かけるときには、女性たちはやはり気合が入っている。東京都心だって、普段着で歩いている女性もいるし、なかには浮浪者みたいなオッサンもいる。なにを基準にして言っているのか。
 かなり偏った大名古屋論だが、全国誌がここまで名古屋を取り上げることは珍しい。名古屋は嫌いでも大名古屋経済圏(くどいけどワシャは濃尾経済圏と呼んでいる)にお住まいの方は、喫茶店や図書館でご一読あれ。

 今日は桃の節句なので三ツ矢サンダーの「新搾りもも」を飲んでいる。