ブランド力アップ戦略

 外国人観光客の誘致にむけて京都が動き始めた。
その手法は、「日本」あるいは「和」である。京都の持つ舞妓、西陣織、清水焼、京料理などを駆使して、外国人富裕層をターゲットにしていく。
 京都であればその吸引力は絶大だろう。そのおこぼれで大阪や奈良にも観光客は流れいくだろう。
 それらより少し遠い名古屋はどうか。残念ながら、阪奈に比べてもいささか弱いと言わざるを得ない。
名古屋は「昇龍道」プロジェクトで中部周辺各県と観光展開を図ってこうと模索はしているようだ。しかし、まだ観光地が広範に散らばりすぎて、観光地同士が有機的にネットワークしていない。それをまとめる大テーマが「京都」と「昇龍道」では、はなから勝負にならない。
 でもね、その「昇龍道」でも頑張っているところはある。「昇龍道」としてではなく単体としてだけれどもね。
 たとえば高山、たとえば伊勢、そういったところは「和」を前面に打ち出して誘客に余念がない。名古屋周辺は、もう少し知恵を出して「和」のテイストを醸したほうがいい。細かいものはパラパラあるのだが、それがきっちりと連携していないから、中部圏というエリアでのブランド展開は難しい。
 ここは大きな発想の転換が必要だと思うが……。