適当な講演

 近年まれにみる愚かな大使が名古屋大学で愚論を言い散らかしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121020-00000054-jij-pol
 この爺さん、日中の修復に40年以上かかると言っているが、その根拠はどこにあるのか。適当に数字を並べているんじゃないぞ。そもそも国旗を略奪されておめおめと帰国し、偉そうに講演活動なんかしている場合か。謹慎して数年間は公の場に顔を出さないくらいの気概はないのか。
 きっと名古屋大学から示された講演料に転んだんだろうね。あるいは自分のしてきたこと、言ってきたことが、正論だと思っているのだろうか。丹羽氏の師の瀬島龍三もお調子者だったが、弟子もどうしようもない茶坊主的官僚体質をもったっ無責任な男だ。
 元々銭金の勘定ばかりに長けた商人風情にもっとも危ない国の大使を任せたことが間違いだった。国家の危機に、もう少しまともな、気概のある、度胸のある、見識のある大使だったなら、どれほど日本に利をもたらしたことか。丹羽氏が大使だったために日本が失った国益は大きい。
『WiLL』の7月号に作家の深田祐介さんが寄稿している。それを引く。
《丹羽氏は私に向かい「将来は大中華圏の時代が到来します」と言い切ったのだ。「すると日本の立場はどうなりますか」と私は反問した。「日本は中国の属国として生きていけばいいのです」丹羽氏は自信に満ちてそう明言したのだ。瞬間、私は耳を疑い、「この人は痴呆症の段階に入っているのではないか」と思った。
「日本は中国の属国にならなくちゃならないんですか」と私が聞き返すと、「それが日本が幸福かつ安全に生きる道です」と繰り返したのである。》
 深田さんは、丹羽氏に対し「売国奴だ」と言い切っている。しかし丹羽氏がこの記事に対して抗議をしたという話を寡聞にして知らない。抗議していないとするなら、丹羽氏は深田さんの意見を認めたということになる。
 丹羽氏は名古屋大学で「これまでのいさかいと比べてまったく次元が違う」と強調した。そりゃ違いますわなぁ。今までは、仙谷鼠のような輩が土下座外交を続けてきたから、トラブルの終息が早かったが、今度は国民も目が覚めている。支那中国の横暴には屈しないという毅然とした意識が国民に芽生えているのだから……。違っていいのだ。
 丹羽氏は自身のことを「中国国民から泥棒の親分のような扱いをうけた」と例えた。この爺さん、何を言っているのだろう。そんなことは日本にもどって愚痴ることではないだろう。日本国を一身に背負う代表なのである。しっかりと大陸で支那独裁政府に抗議せんかい!
 独裁政府の要人に面会を求め、「きっちりと筋を通していただかなければこの場で腹を切って抗議します」くらいのことを言みろ。一国を代表するということは命懸けのことなのだ。
 
「問題の深刻さを、日本政府や国民が感じていない」と強い危機感を示したようだが、まともな国民は支那中国と絶縁することを危惧しているのではない。支那中国の言いなりになって属国奴隷になることを嫌悪しているのである。
 そして繰り返しになるが、丹羽氏を大使にした日本政府はたしかに問題の深刻さを理解してなかった。それについては丹羽氏の言われるとおりである。それは悔やまれてならない。