歌舞伎の勉強会

 昨日は歌舞伎同好会の勉強会があった。講師は恥ずかしながらワシャである。ワシャの知識など多寡が知れているので、ビジュアルで勝負することにした。パワーポイントとOHCを駆使して、今回は動画も使いながら歌舞伎の演目の解説を行った。
 でもね、1年ほどタイに行っていた女性が久々に参加してくれたので、もっぱら話題はそっちに引きずられて、ワシャの講義など独り言のようなものになったのじゃ。トホホ。

 勉強会のあとはもちろん食事会(という名の宴会)である。勉強会の会場にほど近いところにあるワシャの行きつけの店。座敷に上がって、酒肴を注文する。
 カツオのたたきはほどよくニンニクが利かせてあり美味かったなぁ。柚子で食べる鳥のから揚げは2回も注文してしまった。クジラの尾の身の刺身も生姜醤油でいただく。いやー、クジラ文化のある国に生まれてよかった。
 1時間半くらいの食事会(ワシャ的には宴会)は、タイ、バンコク、アユタヤ、チャオプラヤ川チェンマイ勘九郎、ランパン、スコータイ、プーケットサンゴ礁、ニモ、象、運転手、メイド、北岡ひろし、大洪水、スコール……というような感じで、ほぼタイ関連の話に終始した。しかし、それでいいのだ。仕事の飲み会なら仕方がないが、プライベートの飲み会では仕事の話はしたくない。その点、昨日のメンバーは仕事の話をしない人たちなので、それだけで楽しいのである。

 さて、ワシャらのグループがそろそろ帰ろうかという時分に、太った女性が2人、どうだろう歳の頃なら2歳くらいの女の子を伴って、となりのテーブルに陣取った。ううむ、ワシャは基本的に幼児をこういった場所に伴うことに違和感を覚えるものである。そりゃ酒も飲みたかろう。幼児を独りアパートに残していくのも心配だ。だが、午後9時を過ぎて、居酒屋に幼児のいる風景は健全ではない。
 
 帰る際に、上り框のところで靴の紐を結んでいると、無造作に吐き捨てられた汚いクロックスの横にちょこんと小さな草履があった。
 なんだか酔いが醒めちまったぜ。