文楽は楽し

 岡崎に文楽がきた。もちろん、板についたもの好きのワシャは友だちを誘って出かけましたぞ。
 演目は「義経千本桜」から「すし屋」、主人公のいがみの権太の主遣(おもづか)いは名手桐竹勘十郎。この人、ちょいと前にあの橋下大阪市長と「文楽」への補助金で対峙した人でもある。
http://www.asahi.com/culture/update/1003/TKY201210030636.html
 一番上の写真の手前に写っている人が勘十郎さん。
 文楽の「ぶ」の字も知らないで「人形劇なのに(人形遣いの)顔が見えるのは腑に落ちない」と平然と言える橋下さんとはまともな議論はできない。
文楽は、人形を遣う3人、そして人形という、全部の影かたちで一つの役。そこが他の人形劇とは異なるところ。根幹の部分でわかってもらえていない」
 とは勘十郎さんの発言である。伝統文化を継承していくのにこんな邪魔が入るとは、近松門左衛門も泉下で嘆いていることだろう。
 それにしても名手勘十郎、アホウを相手にしていても、芸は荒れていなかった。勘十郎の遣ういがみの権太は、まさに生命を吹き込まれた如く舞台せましと大暴れ。1時間40分の文楽はあっという間だった。あ〜楽しかった。