白露すぎて

 午前4時起床。キッチンに下りて冷蔵庫から野菜ジュースを出し、それを手に書庫にもぐる。西に向いた窓を開けると、そこから吹いてくる風が、冷たい。思わず窓を閉めた。昨日までは、部屋の扇風機を回していたのだが、今日は動かさない。朝夕はすっかり秋なのである。

 支那中国が尖閣諸島海域に監視船を出してきた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120911-00000104-jij-int
 先送り、事なかれ、その場しのぎを何十年も続けてきたツケがついに回ってくる。政治家も国民も覚悟をしなければならない。
文藝春秋』の10月号に、今回の領土紛争に対する識者たちのコメントが載っている。ざっと読んでみると、「国際司法裁判所への提訴」という意見が多いと思われる。数学者の藤原正彦さんはこう言う。
「三つの領土問題を同時に国際司法裁判所に提訴することだ」
 呉智英さんの友人、コラムニストの中野翠さん曰く。
「日本は正々堂々と裁判に訴えようとしているのに相手側は逃げている。この構図を国際社会にもっと強くアピールするべき」
 脳科学者の茂木健一郎さんは、
「国際的な法理に基づいて解決すべき」
 と指摘する。
 元外務省の孫崎享さんは、
「史実を踏まえ、日本側が国際司法裁判所に提訴しようとしたのは、韓国が応じなくとも鎮静化に働き、妥当な措置である」
 と言っている。
 元外務大臣高村正彦衆議院議員は、
国際司法裁判所竹島の問題を提起したことは良いことだ」
 と自分の責任は棚上げしてこう発言する(笑)。
 漫画家の弘兼憲史さんのコメントは次のとおり。
国際司法裁判所に提訴し、歴史的にどの国の領土であるのか、はっきりさせればよいのではないか」

 皆さんの仰るとおり。相手がのってこようが、こなかろうが、出るところに出ればよろし。公の場所に出てこないということは、相手に引け目があるからで、そうなればそうなったで「出てこない」ということを大々的に喧伝すればよろし。あかよろし
 国際司法裁判所に提訴する。一方で世界各国の新聞を使って日本の正当性を歴史的資料を駆使して説明をしていく。支那中や韓国から捏造の反論があれば、丁寧に論破していくことである。そういった地道な努力が外交というものである。
 そしてこの外交を支えるのが、国民の気概である。
 ジャーナリストの櫻井よし子さんは断言する。
「この際、背骨を失ったかのような戦後日本の己の姿を、私たちは省みなければならない」
 国のかたちは、すなわち国民のかたちでもある。侵略者、侵略国とは断固対峙する、そういった気迫を我々は持つべきである。