雪辱

 気概のない現政権ではできるわけもないが、李明博竹島行きを察知した段階で、周辺海域に自衛隊の艦船を配置するとともに、ヘリコプターが離陸した段階で、空自はスクランブルをかけて、「領海侵犯を認めれば撃ち落とす」と通告をするべきだった。外交にはある程度の脅しは必要だ。
 アメリカは中立の立場をとると言っている。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0811&f=politics_0811_003.shtml
 ならば、日本と韓国のみの争いになる。ここで一戦やっておくことで、支那中毒は、尖閣諸島についての言動を少しは慎むだろし、ロスケも北方領土で少しは遠慮するだろう。何事おいても、卑屈に愛想笑いをして「遺憾の意、いかんのい」って口先ばかりでさえずっていたって、支那も朝鮮もロシアも痛くも痒くもないわい。

 竹島の経緯について記す。
 まず、李氏朝鮮鬱陵島への渡航を禁じるのが、1438年のことである。この朝鮮による「無人島政策」は1696年まで続く。朝鮮人鬱陵島に行けなくなった。支那中国の周辺を「化外の地」と見なす意識を模倣したのだろうか。
 半島から140kmの鬱陵島にすら行けなくなったのだから、その先、92kmの日本海に突き出ている小さな岩礁まで意識が及ぶわけがない。いやいや、そもそも李氏朝鮮竹島の存在すら知らなかった。その証拠は?と問われれば、朝鮮側には、竹島(独島)を自国の領土と見なしていたという歴史的証拠が、図・文献をつうじて何もないのである。

 ところが日本はというと、1618年というから大坂夏の陣の3年後に、伯耆国鳥取県)の大谷甚吉、村川市兵衛の両人が、幕府より竹島への渡海免許を下賜されている。
 証拠としての文献があり、当時の政府である徳川幕府が領土として認めているのである。このことから日本に竹島の権原があることは動かしようがない。
 1696年に徳川幕府鎖国政策の一環として、鬱陵島への渡航を禁じている。徳川幕府鬱陵島李氏朝鮮の領土であると認めていた。しかし、竹島は日本なので、別段、渡航を禁じる必要がない。だから、何の記載もされていないというわけ。これも重要な歴史的証拠となる。

 戦後、独裁軍事政権下の初代大統領の李承晩が日本海に線を引いた。手前勝手に海上主権を主張する。この線の中に竹島が取り込まれた。これが、韓国側で言えば実際にあった歴史的事実の最初だろう。このことに関しては、韓国の最大庇護者であるアメリカすら認めていない。要はルール違反であり、隣のオッサンがワシャ所有の庭に侵入して勝手に線を引き、所有権を主張しているようなものである。もちろん国際法上認められる主張ではない。
 しかし、現在の韓国の声高な主張は、この李承晩ラインに端を発している。ここで強引に武装警備兵を上陸させたのが、すべての始まりと言っていい。その後のねつ造オンパレードは、あらためて説明するまでもない。

 今朝の朝日新聞の「座標軸」に興味深い点がある。中身はどうでもいいサヨク論調なのだが、なぜ韓国が竹島にこだわるか、という説明が明瞭なので少し引きたい。
《李承晩大統領がかつて一方的に組み入れた竹島には民間の義勇守備隊に続いて沿岸警備隊を送り込み、日本の漁民を排除したり巡視船を銃撃したりした。ここばかりは自力で領土奪回を成し遂げたとの思いがあるのではないか。》
 思いがあるのだ。
 少なくとも、明治維新以降、大東亜戦争の終局を見るまで、朝鮮半島は一方的に日本にやられっぱなしなのである。この民族的「恨」はなかなか拭いさることはできまい。だからこういう行動にでる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120811-00000580-san-int
 女子バレーを見てみろ。韓国チームに勝った日本人選手が、そういうことをやるか?日本人はやらない。これは国民性の違いであるとともに、彼の国の歪な歴史教育の成せる技なのである。
 しかし、だからといって竹島については、韓国のやりたいようにさせていいものではない。縷々説明してきたように、竹島は日本固有の領土なのである。そこを武力占領されたままでは国際社会の中で立ってはおられまい。この一事を発端にして、支那中国やロシアにも舐められるはめになった。
 人も国家も、言うべき時には言う、やるべき時にはやる、という毅然とした態度を、見せる時には見せる、それが重要だと考える。
朝日の「座標軸」は、ここが朝日の朝日たるゆえんだが、最後にこう結んでいる。
《それにしても、どれも戦争の処理にからんで「四海波高し」の領土問題である。これらをただ「毅然」で解きほぐせるはずもない。よくよく腹をすえて硬軟の戦略を練る機会である。》
 詳細は、朝日新聞をお読みいただきたいが、毅然に「」をつけるところが朝日のいやらしいところだ。要するに朝日の「座標軸」は外交を進めるのに「毅然とした態度をとるな」と言っている。アホか!毅然とした態度をとらずに先送りばかりしてきた結果が「大統領の竹島入り」を許してしまう結果につながっているのだぞ。

 本能の時代は過ぎ、軟弱な理性の時代も終わろうとしている。次の時代は気概の時代だと確信している。我が国の領土を虎視眈々と狙っている支那中国、ロシアに手を引かせるためにも、攻撃の手を緩めないことだ。
 とはいえ、こちらがわの戦力は、女子バレーのように揃ってはいない。屁たれ官邸に、ことなかれ外務省、いくら自衛隊が頑張ったって、玉を拾えないようなバックスばかりでは、とてもじゃないが銅メダルは無理だろう。
 どうする、野田首相