歴史を直視せよ

 ワシャももう大人だから掴み合いの喧嘩などはしなくなった。隣の席のヤツと揉めて指の骨(自分の指ね)を折ったのはもう遠い昔の話ですなぁ(勝ったけどね)。
 今は飲み屋で嫌な客といさかいが起きても冷静に対応する。それには基準というか鉄則があって、なにか言われて、それが不本意なことだった場合には必ず反論をすることにしている。それも倍、言葉の数も音量もである。口撃である。これをきっちりとしなければ相手が増長する。なめられたら人と人との関係でも外交でも、付け込まれることを覚悟しなければならない。
 とにかく正しいこと、譲れないことは繰り返し主張する。相手がうんざりするまで続ける。そうすれば大概は相手が納得するはずである。納得しなければ夜明けまで続けるまでのこと。夜が明けてもらちが明かなければ、さらに討論を続ければよろしい。

 なにを言いたいかというと、これですわ。
《日本の防衛白書に韓国国防部が抗議…「歴史を直視せよ」》
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170808-00000036-cnippou-kr&pos=3
 お前が直視しろ。
《日本が8日、竹島を日本固有の領土として記述した「2017年版防衛白書」を発刊したことに対して、韓国国防部が駐韓日本国防武官の対馬強介空軍大佐を国防部に呼んで強く抗議した。》
 こういったことは飲み屋の口論と同じなのだ。言われたら言い返す。それも倍で。ところが今までの日本は奥ゆかしいというかまじめなので、ついつい謝ってしまった。ヤクザにからまれたときには、こちらは間違っていなくても取りあえず謝罪をする……というのは愚の骨頂。そういった輩は一度味をしめると何度でも同じことを繰り返す。ゆすりたかりは一度では終わらない、というかずっと終わらない。ずっとヤクザに寄生されるんですぞ。人のものに手を出してくる悪い手はピシリと叩いておく必要がある。ときにはこっちの手が負傷することだってあるが、やはりならず者には痛い思いをさせるというのが効果的だ。だけど力の行使のその前に言うことはきっちりと言う、それも倍にして、根気よく、外交でもこれが鉄則なのである。

 竹島は日本固有の領土である。そんなことは歴史的事実だ。彼の国の言っている主張はほとんど反論ができる。そもそも彼の国が主張する竹島(あっちは独島と言っているが)は鬱陵島の西にあった。それが時代を経ていつの間にか東に移動するという不思議な島なのだ。ひょっこりひょうたん島か。そんないい加減な証拠に基づいてかつては主張していた。
 韓国が急に大声を出し始めるのは戦後である。GHQ文書の中の「日本に含まれない地域」に事務的ミスがあって「竹島」が記載されていたのだ。もちろん、日本政府が「竹島は日本固有の領土なので訂正してほしい」と申し出ると、GHQサイドも、それは当然のことであるのでその部分を削除した。
「日本に含まれない地域」に「名古屋」が誤記入されているので、消しといてねということでしかない。
 ところが韓国はこれをみつけて鬼の首をとったような騒ぎになる。そしてこの誤記をネタにして噛みついてくる。現在まで韓国が主張する竹島(独島)韓国領説の根拠はここにある。
 訂正された正確な文書がサンフランシスコ講和条約の締結で確定してしまえば飯のタネがなくなる。そうなればタナボタの竹島(独島)は手に入らない。そこで当時の韓国大統領の李承晩は荒業をみせる。サ条約発効前に日本海に李承晩ラインを強引に引いて、竹島を韓国領にしてしまったのである。そうした上で、韓国の海洋警備隊を常駐させ既成事実化するのである。
 火事場泥棒と言っていい。日ソ不可侵条約を一方的に破棄して満洲、千島、樺太に大挙押し寄せた今は亡きソビエトと同じことをやっている。
 我が国の主張には裏付けがある。そんなことは少し歴史を勉強すれば理解できることなんだけどねぇ。これをわざわざ蒸し返すかなぁ。あの民族の宿痾があるんだろうなぁ。
 繰り返すが歴史的事実はこちら側にある。日本は、これらの因縁に事細かに反論し、主張を倍返ししていけばよろしい。
 どちらにしても竹島が日本固有の領土であることは、1952年のサ条約の発効をもって確定しているのだ。
 韓国は実力行使で竹島を奪ったのはサ条約締結の直前。その後、周辺海域を韓国領海とかってに主張し、そこで漁業をしていた日本船を拿捕、拘束、抑留した。その数3000人以上に上った。そしてその人たち日韓国交正常化交渉を有利に導くためのネタとして使ったのである。それから不法占拠は現在にまで至っている。いいようにやられている。