どっちに転んでも批判か

 拓殖大学教授の森本敏さんが防衛大臣に就任する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120605-00000011-yom-pol
 賛否はあるが、知識に関して言えば、前任の田中さんの1万倍ほど持っている。講演会を聴きにいったことがあるが、発言にぶれはなく、質疑応答も明敏な印象を受けた。会場に左翼がまぎれこみ、森本教授を非難していたが、まったく動じない。この人、度胸もあると思う。
 自民党の茂木政調会長が「安全保障の責任者として、国民の信託を受けていない民間人がふさわしいのか」と言っているようだが、比例の数合わせで紛れこんだような国会議員が数多存在するが、それらは「国民の信託」を受けていると言えるのか。比例紛れ込み議員のほうが森本さんより相応しいのか。また、自民党政権の折、大臣職に民間人を登用していたが、それは許されるのか。自民党は、自分たちのやったことは棚に上げておいて、批判ばかりしているような気がする。今の今まで、田中直紀さんを「ど素人、不勉強」とこき下ろしていたくせに、民間から、プロ中のプロを持って来れば、この批判である。自民党はもう少し大人の政党だと思っていたが、これでは野党だった社会党民主党となにも変わらない。

「森本さんは民主党の政策に厳しい姿勢をとっていた人、自公政権で防衛相補佐官も務めている。民主内閣に入るのはいかがなものか」
 石破茂氏(自民党)は、こう指摘している。しかし、考えようによっては、敵対していた民主党でも、国のためになるならは、「天命に従って」就任するという姿勢は評価できるのではないか。
 石破氏、「政治家でないと政治的責任をとれない」とも言う。今の国会議員の中で「政治的責任」がとれる人物がどれほどいるというのか。まず、隗より始めよ。
 さらに、森本さんがかつて自衛官だったことを取りあげて「自衛隊の制服組出身だ」とほざいている民主党の議員がいる。この議員、「制服組」などという言葉を選ぶ時点でヒダリマキそのものと言っていい。森本さんを見ると「軍靴の音が聞こえる」んでしょうね。アホか!
 ワシャは、野田内閣自体には不満があるが、森本防衛相については期待をするものである。