地域から日本のかたちを変える

 昨日、大阪府橋下知事、愛知県の大村知事、名古屋市のミャーミャー市長、新潟市の篠田市長の4人が一堂に会して話をするというので、午後から名古屋まで出かけた。
 会場は丸の内にある県の施設、早めに出かけたのだが、橋下知事人気で会場前にすでにたくさんの聴講者が並んでいる。それに橋下さん、敵が多いんでしょうね。セキュリティがなかなか厳しい。いかついボディガードのようなニイチャンが会場のあちこちで目を光らせていた。おかげでトイレにも入れやしない。
 会議は午後1時に始まった。それぞれが「大阪都」「中京都」「新潟州」について持論を展開した。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110731-OYT1T00477.htm
 ただ、一人、ミャーミャーさんだけは、相変わらずの「減税話」で、他の3人と乖離していた。ブレがないと言えばそうなのだが、馬鹿の一つ覚えとも聞こえてしまうところが悲しい。
 名古屋市の市長に近いところにいる人から聞いた話なのだが、就任当時は、あの強烈なキャラクターなので、ずいぶん職員も緊張していたそうだ。でもね、慣れてみれば、なにしろミャーミャーさん、「減税」にしか興味がない。その他の事業については全て職員任せ。ある意味で仕事は前の市長よりもはるかに楽になったということだ。決裁を上げても市長のところで一切のチェックが入らずスルーなのだそうな。そりゃぁ拙いでしょ、ミャーミャーさん。
 そんなことはどうでもいい。問題は他の3人の掲げる広域連携の話である。
 橋下さんの「大阪都構想」は具体的だ。極端に掻い摘むと、要するに大阪府大阪市を一体にして二重行政を止めましょうということである。とくに大阪市下の区について言えば、区長は選挙で選ばれておらず、市職員でしかない。生野区で人口が20万人、この数の住民を職員が差配しているわけだ。「平松大阪市長がいるじゃないか」と言われる方もいるだろう。残念ながら、平野市長では住民から遠すぎるのだ。例えば、20万都市なら市長は市域内の全ての小中学校の状況について把握している。しかし、大阪市所管の学校だけで525校ある。この全てを市長が把握できると思われるだろうか。そりゃぁ無理だって。
 ワシャも都市の大きさというのは、橋下さんの言われる「20〜30万人」が適正だと思う。そのくらいが、首長が市民の顔を見ることのできる限界だからである。それ以上大きくなると、市民との乖離が始まって行政の機能低下を起こす。
 だから、大阪府大阪市を一本化しましょうという話だ。ところが平松市長は、「市が府に吸収されて大阪市アイデンティティが失われてしまう」などと言っているようだ。
 そのことに橋下さんはこう反論する。
「府とか市という話ではない。別に名称は大阪市でもいい。ようは広域を束ねる府(市)の下に30万前後の基礎自治体を構成し、住民に近いところで行政運営をしていくということ。府とか市とかそんな些末なことはどうでもいい」
中京都」「新潟州」については明日のココロだ〜。