ハルマゲドン

 申し訳ありませんでした。
 いろいろな方からお見舞いメールをいただき感謝感激雨あられでございます。
 ワシャが「交通事故に遭ったのでは」とご心配いただいた心優しい方もお見えでした。ありがとうございます。でも、大丈夫なんですよ。ワルシャワは交通事故くらいではびくともしません。
 中学校の時も車にはねられましたが、柔道部で習得したキャット空中三回転で事なきを得ました。高校の時にもオートバイで走行中に日産スカイラインと衝突しましたが、膝小僧を擦りむいたくらいで済みました。
 今回の「2日間更新せず」には、いろいろな事情があるのですが、それはまたおいおいお話していきますね。

 さて、日曜日のことである。月に1回開催される「聖書講義」に雨の中、名古屋まで出かけた。
実は、前日の土曜日に大阪で友人の主催するセミナーもあったのだが、そちらは、前述の「いろいろな事情」の関連で急きょ欠席をさせていただいた。申し訳ありませんでした。
 話を戻す。5月21日は二十四気の小満(草木が繁って天地に満ちはじめる)だった。「聖書講義」が東区東外堀で行われることから、日曜日は、少し早目に出かけて名古屋城界隈を散策した。
 小満の、蓬左の、城の、周辺の、色の清かな新緑には、雨がよく似合う。昼過ぎから降り出した雨に洗われて、緑は一段と鮮やかさを増している。
 城を眺めるロケーションはどこからでもOKなのだが、ワシャ的には、出来町通名古屋城の南を東西に走る路線)の歩道の樹木の間から、北西方向に緑に埋もれた鯱を望む絵が好きだ。木々の葉に雨のあたるサワサワという音を耳にしながら、散歩するのもおつなものだ。こんな句がついつい口を突いて出る。
「絶頂の 城たのもしき 若葉かな(蕪村)」
 風流でゲスなぁ。
 
 雨の散策ののち「聖書講義」が東外堀の施設で始まった。講師は、知の巨人である呉智英さん。この講義が実におもしろい。今回は「創世記」の後半から、「出エジプト記」に少し触れて、「ヨブ記」に入った。講義の終盤に「ヨハネの黙示録」の話もされた。
 不勉強なワシャでも、この「ヨハネの黙示録」だけは知っていた、というか読んでいた。「ヨハネの黙示録」これは永井豪の「デビルマン」に出てきたのである。だから、中学生の時に初めて聖書を紐解いたのだが、何が何だか皆目わからなかった。
 でもね、呉さんの話を聴きながら、聖書に目を通すと、これがよく理解できる。
 例えば、「ハルマゲドン」が地名だってことを皆さん知っていましたか?オウム信者が喧伝したものだから、どんな恐ろしいことかと思ったら、単なる地名なんだってことなんですね。
 ヨルダン川西のエズレルの平野のメギド(Megiddo)のことで、ソロモン王の時代にハル・メギド(メギドの丘)と呼ばれていた場所なんですね。けっこう限定的な狭い地域を指す言葉で、世界終末戦争が繰り広げられるにしては、少々規模が小さいような気がする。
「妖女伝説」などの著者である星野之宣が「超新星メギド」という短編を描いているが、もちろんこの「メギド」は「ハルマゲドン」の「メギド」である。

 ご心配をお掛けしましたが、ワルシャワは復活しております。ご安心ください。