楽しみは山ほどある

 国難である。パンデミックは起きてしまった現状では、人類の難儀と言っていい。歴史上稀に見る危機と言える。

 いいですか、先の大戦で、戦況がかなり悪化してきた昭和19年、高級料亭やカフェーなどの休業が命じられても、大衆酒場や喫茶店などは営業が継続できたんですぞ。配給切符でなければ飲めなかったという不自由さがありつつも、そういった店は終戦まで、あるいは終戦後も継続して営業をしていた。

 あの地獄のような終戦の前後ですらこう言った状況なのに、今、日本は、世界は大衆酒場や喫茶店すらオープンできないほどの苦境に立っている。そのことをまず認識するべきであろう。

 戦争中よりもさらに状況が悪いということを念頭において、自分自身の行動を決せよ。呑気に江の島にドライブしている場合か!パチンコ屋に殺到するギャンブル中毒者など論外である。

 思い立ったように、ビデオ屋に走る人もいる。おそらく誰しもがそう考えるだろう。しかし、行くなら入口で様子をうかがって、混んでいるようならまた出直せ。どうせ時間が余っているのだろうから。

 武漢肺炎禍が蔓延している時に、普段と違った行動をとってはいけない。もちろん観光地に行くのもご法度だ。昨日もワシャの町で、ドライブスルーのランチを販売するという告知をしたら、どっと人が押し寄せて大混乱になってしまった。人間、考えることは大して違わない。ヌーと同じでみんなで川に突進するのである。

 

 ここは落ち着け。普段、休日あなたは自宅で何をしていたか、考えて見よう。外に出る以外は寝ていたかもしれないが、その他に何かやってはいなかったか。

 読書、いいねぇ。この際、今まで手を着けなかった本に挑戦してみよう。ワシャは1日1冊読書でも100年は退屈をしない(泣)。

 昨日も、は百田尚樹『バカの国』(新潮新書)を読みました。ワシャもバカの仲間に入らないように気を付けなければと思う次第でした。

 絵を描いてみるのもいい。ちょうど季節にも恵まれている。鉛筆とノートでいいから、外に出て、人のいないところで、風景をさらさらと写してごらんなさい。小中学校の頃を思い出しますぞ。外に出なくたっていい。自宅の机で雑誌かなんかの綺麗なオネーサンをモデルにして描いてもいいじゃありませんか。これはオジサンですけど。

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 テレビを見るのもこの際いいことにしよう。こういう時はNHKのEテレがいいかもしれない。昨日の午後には、「こころの時代」で「旧約聖書・コヘレトの言葉」をやっていた。久しぶりに『聖書』を引っ張り出してきて、東京神学大学の小友聡牧師の解説を聞きながら、「コヘレトの言葉」を目で追っていく。

「コヘレトは言う。なんという空しさ なんという空しさ、すべては空しい」(第1章2)

 ワシャの新共同訳の『聖書』では、そう書かれている。それを小友牧師はこう言われた。

「コヘレトは言う。空(くう)の空(くう)。すべては空(くう)である」

「空(くう)」とは、仏教思想の根本である。それを小友牧師は『聖書』の中の言葉に当てはめた。確かにコヘレトが「空しい空しい」と嘆いているよりも「空(くう)である」と達観している方がコヘレトらしいと思う。

 そんなことを考えながら『聖書』を見、耳で牧師の話を聞いていたら1時間があっという間に過ぎでしまったわい。

 Eテレでは、この後に「第49回NHK講談大会」も放送される。コーヒーでも飲みながら、講談を聴くことにしましょうかね・・・と、思っていたら、ケータイが鳴った。午後2時から放送が始まってしまうので、急いで要件を確認しなければならない。電話は、今、一緒にあるプロジェクトを進めている仲間からのもので、「午後2時からZoomで打ち合わせ会議ですよ」という確認だった。

 あ~そうだった。仕方がない、講談は諦めよう。そこから2時間、みっちりとネット会議をして、午後4時頃に、またケータイが鳴った。会議中だったので、あわてて席を外し、電話に出ると、ワシャの仲間のNPOからの連絡で「午後4時からネット会議をするのでよろしく」というものであった。

 1日に2つのネット会議が入ってしまった。土曜日ですぞ。ワシャは講談を聴きたかった(笑)。しかし、時代は変わったもんだのう。ワシャのようなネット音痴が、休日にネット会議を2つも入れているとは。

 

 夕方、ようやく自由になったので、駅前の本屋にケッタマシーンで向かう。ネットで注文しておいた『バカの国』を受け取るためである。

 その会計時に、書店員から「市街地南の病院の前のコンビニで『夏目友人帳』の一番くじをやっていましたよ」と聞いてしまった。

 そうなったらワルシャワくん、止まりませんわな。そこから猛ダッシュで市街地の外れまで走ったのだった。

 なにしろ、忙しくて忙しくてパチンコに行く暇なんかありませんぞ。

 そしてこれだけ忙しくても、接触したのは書店員と、コンビニのオニーチャンの2人だけ。普段のワシャなら、会議を名古屋でやっているので、電車、名駅、会議の飲食店などで、それこそ数百人との接触をしているに違いない。ワシャに限っていえば8割の接触減はできている。