会議は続くよどこまでも その1

 昨日は、朝から会議、会議、会議で自分の椅子を温める暇もなかった。平成23年度当初ということもあって、今年度の事業展開についての協議が主なものである。
 概ねうちの社員は真面目だ。一所懸命に課せられた仕事をこなそうとしている。この事業をどう進めるか、熱く語って、そしてその結果、予算が足りないのでもう少し資金を回してほしいという協議である。
 事業課としては当然の要求だと思う。みんな真面目に事業完遂をもくろんでいる。でもね、どの会議でも言わせてもらった。
「皆さん、東日本大震災への認識が甘いのではないですか?」
 3.11以降、日本の土台が傾いている。愛知県は平穏だが、東北、北関東は未だに復興の目途も立っていない。これから、日本がどういった方向に向かっていくのか、かいもく見当もつかない状況である。
 こういった時には、とにかく落ち着くことが肝要だと思う。あわてずに一度立ち止まって周囲の状況を確認してみる。偏った新聞報道やテレビニュースに惑わされることなく、粛々と情報を集める。本当は自分自身が被災地に飛んでその情報をつぶさに見てくることがいいのだけれど、職責上、なかなか社を単身で飛び出していくこともかなわない。だから、例えば、被災地に何度も何度も入っているジャーナリストの日垣隆さんの情報を聴くとか、大震災以降、現地にボランティアセンターを立ち上げている知人から情報を得るとか、あるいはずっと救援活動をしてきた自衛隊の仲間から一時情報を得るとかの努力は怠らない。
 また、3.11以降、発刊された週刊誌や新聞は入手できるものは取りあえずストックしている。昨日も書店に寄って『読売新聞特別縮刷版 東日本大震災 1か月の記録』を買ってきた。書店員が「明日、河北新聞の縮刷版も出ますよ」と言うので、それも頼んでおいた。併せて、日本原子力文化振興財団の月刊誌「原子力文化」の4月号なんかも手元に取り寄せた。
 こんな感じで、少なくともワシャの座っているぐるりには大震災関連の書籍や、地震の文献がうずたかく積まれている。
 そういった情報を咀嚼して考え合わせると、東北だけでなく日本全体の受ける経済的ダメージは想像以上だと思う。それゆえのスピードダウンを煙たがられながらも言い続けている。
(下に続く)