日本の未来は明るい

 今日は明るい話をしよう。
 ワシャが岩手県陸前高田や大船渡に行ってきたことはこの日記に書いた。確かに瓦礫の撤去などは進んでいないように見えた。うずたかく積まれた瓦礫以外なにも見えない風景は、賽の河原のようでもあり、同行者が「地獄だな」とつぶやいたことにウソはない。しかし、そんな最悪の場所でも人間は元気だった。

 広大な瓦礫の世界の中で目立たないが、よ〜く目を凝らすとそこここに一所懸命に働くボランティアの姿が見える。廃墟の広さに比べ、そこで仕事をするボランティアはあまりにもちっぽけだ。でも、強い意志を持った若者たちが瓦礫の中で明日を夢見て力を尽くしている。そのことは間違いない。そう確信している。

 昨日、我が社から出した2陣目のボランティアバスが陸前高田から帰ってきた。総勢21名の精鋭が、少し睡眠不足の様子だったが元気な顔を見せてくれている。連日の雨の中、そして宿泊所は満員で寝る場所にもこと欠いたらしい。ご苦労様でした。
 また、今週末に第3陣が東北に向かう。このメンバーが我が社の中でも精鋭中の精鋭で、こいつらなら福島原発にでも突入するのではないかという元気な連中だ。是非、東北のために力を尽くしてきてほしい。
 君たちの元気を東北の被災者の皆さんにお裾分けしてきてください。ワシャも酒を二升ほど差し入れして協力しまんがな。

 被災地でも元気な若者たちが活動を開始した。
http://fukkou-noroshi.jp/
「復興の狼煙ポスタープロジェクト」である。もちろん、ワシャも13枚ばかり購入させてもらった。瓦礫の前に立つ若者がいい顔をしているではないか。人のため、町のため、公のために働こうとする人々の顔は、どうしてこんなに清々しいのだろう。それは、先々週、陸前高田のボランティアセンターで出会った愛知県からやってきたボランティアの顔にも共通するものである。
「前よりもいい町にしてやる」
「心まで壊されてたまるか」
「かわりに気づいた宝もの」
 う〜ん、いい言葉が続く。

 もう一つ朗報。
 6月11日の朝日新聞である。国際エコノミストの齋藤さんの論説が載っている。内容は「原発を全面停止・廃止しても、電気は余るうえ、電気代も逆に大幅に下がり得る」というものだ。
 にわかには信じがたいが、齋藤さんはきっちりと数字を挙げて論拠を示している。それも経済産業省の統計や総務省統計局の資料である。これは間違いないでしょう。
 現在の日本の全体発電量は「原子力1に対して水力1、火力4の比率」である。それぞれの震災前の稼働率が「水力100%、火力と原子力は50%」だった。
 つまり、311以前、原子力は1×0.5=0.5、水力は1×1=1、火力は4×0.5=2で、合計3.5の発電をしていたのだ。
 これが、原子力が0(ゼロ)になるわけでしょ。その分を補わなくっちゃいけない。水力は1のままだから、原子力と火力の合計の2.5を火力で賄うことになる。2.5を火力の分担比率の4で割れば0.625となる。
 お解りですよね。現在ある火力発電量を12.5%増やすだけで従前の電力量は賄えるということなのである。そして、日本にはその伸びしろが充分にある。どうです。原子力発電がまったく使えなくなっても、日本は電気には困らないでしょ。

 これに「コージェネレーション」や、勝谷誠彦さん一押しの「オーランチオキトリウム」が加われば怖いものなしである。

 日本の未来は明るい。