福祉充実して国滅ぶ その2

(上から続く)
 子供の医療費無料化が流行しているようだが、これなんかも必要でない人が不必要に使っているように思えて仕方がない。とにかく無料なのだから、くしゃみをすれば医者に行け。膝を擦りむいたら医者へ走れ。トゲが刺さったらやっぱり医者にかかれとなる。だって、タダなんだもん。薬を飲んだり、バンドエイドを貼れば金がかかるじゃん。喜ぶのはバカ親とやぶ医者ばかりなりけり〜。

 今の日本が進もうとしている方向にはすでに先行国がある。イギリスである。イギリスはかつて、児童・家族手当、国民保健サービス、手厚い失業保険などの包括的社会保障制度を確立した。この時期ですよね、イギリスの福祉が「ゆりかごから墓場まで」って喧伝されたのは。
 でもね、極端な累進課税制度によって社会的活力は低下し、高福祉への依存で国民は勤労意識をなくしてしまった。これに追い打ちをかけたのが、5年にわたる労働党政権の失政である。産業保護政策による国際競争力の低下で、イギリス経済を完全に停滞させてしまった。
 この危機に登場したのが、マーガレット・サッチャーである。彼女が首相となり、社会福祉国家政策を全面的に転換していく。この大英断でイギリスは息を吹き返したのである。
 さて、日本はどうするんでしょうね。サッチャーのような明敏なリーダーが出てくればいいが、スッカラ菅と仙谷鼠では先が思いやられるわい。やれやれ。