ジャスミン革命を終わらせてはいけない その2

(上から続く)
 午前5時30分、新聞が届いた。1面は、やはりリビア情勢である。おっと、その下に小さな文字で《中国が報道規制》とあった。短い記事なので写しておこう。
《中東で政権崩壊をもたらした民主化デモについて、中国共産党中央宣伝部が2月上旬、国内主要メディアに対し「中国と関連づける報道をしてはならない」という内部文書を出していたことがわかった。波及に危機感を抱いた当局が情報統制を敷いたとみられる。》って、そうに決まっているじゃん。
《中国政府関係者が明らかにした。文書では、長期独裁政権を続けてきたエジプトやチュニジアの政治体制と、中国の共産党独裁を結びつけるような報道を禁止。双方の指導者の名前を並べるような記事も禁じた。》
「中国政府関係者が明らかにした。」の文が明らかに前の文とも後ろの文ともつながっていない。北京の特派員が書いたのだろうが、相当に慌てているのが見て取れる。「…情報統制を敷いたとみられる(と、)中国政府関係者が明らかにした」と、(と、)でつなぐか、あるいは「中国政府関係者が明らかにした文書では」と句点を取って続けるのが普通だろう。でも、この文意が途絶する書き方から現場の緊迫感が伝わってくるからおもしろい。
 続ける。
《また、ネット規制も強まっており、中東デモに関する書き込みができた一部のポータルサイトでも、20日以降、ほぼすべてのサイトでできなくなった。》
 支那中国というのはそういう国なのである。支那中国はGDP世界第2位で先進国の仲間入りを果たしたと思っているかもしれないが、その内実たるや北朝鮮と少しも変わらない人権のない自由な発言もできない政治的後進国だということを再認識しなければいけない。
 この日本を含めた国際社会の認識の甘さが、中国の多くの先進的な作家、文化人、識者、人々を苦しめてきたのだ。「パンダで平和外交だ」などととぼけたことを言ってきた平和主義者は認識を改めなければいけない(無理だと思うけど)。
 パンダなんかこの際どうでもいい。支那中国の茉莉花革命が暴力によってねじ伏せられないように祈るのみだ。