読書は楽しいのですが……

 このところ読書が進まない。いや、本は読んでいる。読んではいるのだが、ある特定の分野の本ばかりを念入りに読んでいるために、他の本に手を出す時間がない。
 今、はまっているのは宮沢賢治である。宮沢賢治そのものというより、宮沢賢治に関する書籍を主に読んでいる。今、机の上に広がっているだけで、
鳥山敏子『賢治の学校』(サンマーク出版
宗左近宮沢賢治の謎』(新潮選書)
斎藤文一『科学者としての宮沢賢治』(平凡社新書
菅原千恵子『宮沢賢治の青春』(角川文庫)
山下聖美『賢治文学「呪い」の構造』(三修社
『校本宮澤賢治全集第十五巻書簡本文篇』(筑摩書房
『校本宮澤賢治全集第十五巻書簡校異篇』(筑摩書房
『校本宮澤賢治全集第十六巻補遺・資料年譜篇』(筑摩書房
 がある。
 先日は地元のプラネタリウムで『銀河鉄道の夜』という題の映像を掛けるというので、小学生に混じって鑑賞してきましたぞ。
 ううむ、『銀河鉄道の夜』もなかなか深い作品ですなぁ。『宮沢賢治の青春』では菅原さんが、賢治とその親友の保阪嘉内(ほさかかない)の関係についていろいろな検証をしておられるが、『銀河鉄道の夜』のジョバンニとカムパネルラは、まさに賢治と嘉内ではないか。そして賢治から嘉内の関係は、その書簡を読んでみるとわかるが、男同士なのだが、とくに賢治からの書簡はラブレターのようである。ジョバンニとカムパネルラもそういった視点から見るとまたおもしろい。

 まぁそんなわけで他の本に手が回らないのである。しかし、日々本は増えていくんですねぇ。
昨日もふらっと立ち寄った本屋で5冊の本を購入した。ふらっと立ち寄ったついでにブックオフにも回ったので、都合15冊の本を抱えて家に帰った。これらの本がどんどんと書庫に積み上がっていく。こいつらは読んでもなくならないんですね。付箋をペタペタと貼っていくと、こいつらは資料になっちまうんですわ。資料になったら捨てられない。
 仕事の本も読まなきゃいけないし、次の講演会の準備もしなくっちゃいけないのだ。
 ワシャが本当の意味で楽しい読書をできるのはいつになるのだろうか。