(上から続く)
さて、その谷よしのさんである。「男はつらいよ」48作中36作に出演している。この数は倍賞千恵子やおばちゃんの三崎千恵子に次ぐ記録で、ほぼレギュラーと言っていい。谷さんの初登場は、第1作で、なななんと倍賞千恵子演じるさくらよりも先に出演しているのだ。メインタイトルの終わった直後、題経寺の境内の庚申祭の場面になり、飛び入りで纏を振る寅次郎を見て、近所のオバサンたちがささやき合っている。「誰だい、あの飛び入りは……」「見たことのねえ面だが……」20年ぶりに柴又に帰ってきた寅次郎に近所の人がいぶかしむ。ここで近所のオバサン役の谷さんの初セリフである。
「だれだろう?土地の者かしら……」
後にも先にもこのセリフだけ。この作品には、あと2回出てくるがセリフはなし。
谷さんに関してはこのサイトが詳しい。
http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/taniyoshino3.htm