海猿の正義は勝つ

 ありがたい。
 ワシャの尊敬するジャーナリストの日垣隆さんが「週刊現代」の今週号で尖閣諸島事件の映像流出について書かれている。

 映像を公開した海上保安庁一色正春さんについては賛否があった。コラムニストの勝谷誠彦さんなどは一色さんを「義士」と呼んで「腐れ仙谷から守り抜こう」と言っている。
 反面、作家の佐藤優さんは《日本国家が秘密としている情報が軽々に流出するような事態は断固取り締まらなくてはならない。情報漏洩者を「正義の告発者」と誤認してはならない。国家秩序を破壊するという意味では、腰抜け外務官僚と同じくらい悪質だ。》と言う。
 ワシャは一色さんの行動を支持する者であるが、佐藤さんのように知的レベルが高く外交についても熟知している人の発言を聴くとそこにも理を感じてしまう。佐高信さんや田嶋陽子さんの発言なら簡単に振り切れるんだけどね。
 そこに日垣さんの発言である。「週刊現代」の連載のタイトルは「海猿の正義感を、断固として支持!」は泣けるほどうれしいではあ〜りませんか。 やっぱりワシャが抱いていた違和感は本物だったと確信した。
 日垣さんは言う。
《流出など微々たる問題に過ぎない。本質は、その映像は税金を使って撮影されたものであり、守秘する必要などないばかりか、積極的に、かつ逸早く国民に判断をあおぐべきものだった。》
 そのとおり。
 しかし、海上保安庁は一色さんを処分しようとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101117-00000502-san-soci
 私的なUSBメモリーを使ったこと、誰でも閲覧が可能だった映像を広く公開したこと程度のことであるなら、「厳重注意」か「訓告」相当だろう。私的なUSBメモリー使用が罪とされるなら、全国の国家公務員、地方公務員の何十万人もが処分を受けなければならない。また、公開されているもの、例えば統計資料などを複写して外部に持ち出すこともあるし、映像だって外に出ることはある。それで懲戒免職なら、日本中でどれほど多くの真面目な公務員が首になることか。
 もう一度、日垣さんの言を引く。
《こうした映像は、研修用などで活用されるのが職務上も当然であり、極秘扱いすべき内容ではない。》
 海上保安庁の人事権者は心して処分を決めるように。間違っても仙谷鼠の顔色などうかがってはいけないぞよ。