少年よ、コミックを読んでおけ その2

(上から続く)
 別の対処法として、身近に武器を用意しておくことである。手ごろな大きさの石でもいい。棒でもいいのだ。盾となる重い鞄でもいい。敵の第一撃をかわすためのツールを何かを身の回りに置いておく。
 それから、これは考え方の問題なのだが、人間を性善説で判断しないことである。「人を見たら泥棒と思え」というのは少し淋しいけれども、これだけ氏素性の判らない他人が混在するようになっている世間で、信頼のおける人間などというのは、少数なんだと知るべきである。氏素性どころか国籍すら判らない輩も増えている。
「外に出れば七人の敵がいる」とはよく言ったもので、外に出れば、あなたに害をなそうという敵が多数いるということを忘れてはいけない。多くの見知らぬ人がいる場所では壁を背にして立つとか、不審者からは絶対に目を離さないとか、あなたが、あなたが大切に思う人といるとするならば、不審者が間合いの中に侵入した場合、第一級の警戒をするべきなのである。

 ここから言うことは冗談ではない。狂った殺人者がうろうろするこの社会で生き残っていこうとするならば、このコミックを読め。『ゴルゴ13』である。人に背後を取らせない。人に利き腕を委ねない(握手をしない)。武器を持った人間を自分の至近距離に侵入することを許さない。人をあてにしない。予想されることに対しては周到な準備をする。常にウサギのような心を持つこと。
 この少年が、『ゴルゴ13』を読んでいれば、もう少し違った展開になっていたのではないかと思う。