少年よ、コミックを読んでおけ その1

 神戸市で痛ましい事件が起きた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101007-00000071-jij-soci
 少年は、彼女を逃がすために縦になった。この勇気ある少年の冥福を祈りたい。
 それはそれとして、殺害されてしまった少年にもう少し賢明な対処の方法はなかったのか。
 状況を考えてみよう。夜の10時である。人通りが途絶えた住宅街の道路上、自動販売機の脇で幼いカップルが恋人同士の楽しい会話をしている。至近距離に小太りの男が車止めに座っている。何をするでもない。ただ二人のことをじーっと見ている。明らかに不審者である。

 この時、少年は「交際相手の女の子」を伴っている。これはハンデキャップとなる。仮に少年が腕力に自信があっても、あるいは武道の達人だとしても、戦闘力の小さい女子をかばっての闘いは不利なのだ。そういう状況であれば、数メートル先の暗がりからじっとこちらを観察している対象に対して、もう少し気を配っておかなければならない。
 まず間合いを取っておけばよかった。不審者が何らかのアクションを起こしたとしても、少女を逃がして自分も安全を確保できる距離をとっておくこと、このケースであれば、至近距離に不審者を認めた時点で、安全な間合いが確保できるところまで離れることが重要だった。
(下に続く)