「ペラい人間」にならないために その1

 ワシャの好きなコミックに「GANTZ」
http://yj.shueisha.co.jp/manga/gantz/
がある。作者の奥浩哉はきれいな絵を書く。だから主人公たちがカッコイイし美人だ。ワシャはこの荒唐無稽なSFの世界が好きなのだが、どうもコミック読書仲間にはこの作品が評価されない。不思議だなぁ。
「GANTZ」のメンバーに、美形だが少し精神的に壊れている西くんという中学生が出てくる。彼が28巻の中でこんなことを言っている。
「よく見ろよ こいつらのアホヅラ 家畜と同じだって マジで……」
「マスメディアやブランドに踊らされてるだけで 自分の脳で考えることを放棄した ペラい人間ばっかじゃん」
 シチュエーションはこうだ。アメリカ合衆国が宇宙から飛来した何者かによって攻撃され壊滅してしまう。そのことが報道され、「GANTZ」メンバーたちはどう対応すべきか悩んでいる。そういった状況であるにも関わらず、危機感を持たない普通の人々に対してその中学生が「ペラい人間」と毒づく。
 新宿をうろついている人がみんな「ペラい人間」だとは思わないけれど、確かに日本人が薄っぺらくなってきた感覚はある。政権の表紙を替えただけで、支持率が40%も変化する。40%も「ペラい人間」がいるのかなぁ。「中身はいいのかよ」とつい突っ込みたくなる。