(上から続く)
この「ペラい人間」どもがマスコミに統括されて世論を形成することに、評論家の西部邁氏は警鐘を鳴らす。
《大衆の世論は「政策の数値・期限・段取」(近年、マニフェストと呼ばれているもの)について一丁字もないくせに、良いの悪いのと大口を叩く。》
《庶民が大衆に変じ、金銭と教育を手にして社会の全面に出てきたその挙げ句に、世論によって議会を左右したり倒壊させたりしている。》
はてさて、「ペラい人間」たちは、マスコミに方向性を与えられるとアフリカの大地を暴走するヌーの大群よろしく走り始める。
「派遣切りは悪いことだ!」
「格差社会は悪だ!」
「弱者の視点を持て!」
メディアに吹きこまれると、「ペラい人々」はそれが自分の頭から導き出した答えだと思い込んでしまうんですな。
勝谷誠彦さんのライバルである精神科医の和田秀樹さんが、自身が異論を書き続ける理由をこう言っている。
《自分の言うことが正しいと言いたいわけでなく、巷の意見がワンパターンでステレオタイプなので、ほかの意見をもっと知ってほしいという考え方からだ。》
ワシャはアホである。そのくらいの自覚は持っている。だからすぐにヌーになってしまう危険性を感じている。だから、いろいろな人の意見を謙虚に聴いていこうと思っている。例えば司馬遼太郎、倉本聰、日垣隆、呉智英、中島義道、勝谷誠彦、和田秀樹、渡辺昇一、谷沢永一、西部邁、西尾幹二、櫻井よしこ、小林よしのり……えっ?後半、ライトな方向性が強く出てきたような気がしますか??
いえいえ、大丈夫ですよ。ちゃんとワシャは松井やより、福島瑞穂、佐高信なんかのぐ意見、違った、ご意見にも耳を偏けていますからね。傾けて、でしたね(笑)。