クライメートゲート事件 その2

(上から続く)
 2月号の「WiLL」に中部大学の武田教授の論文が載っていた。この中で大気の温度と海水の温度に触れて、こんな例を示している。わかり難い説明だったのでわかり易く言い直すとこうだ。
地球温暖化というのは大気に含まれるCO2が太陽熱を吸収して大気の温度を上昇させるということ」と前置きをして、「風呂に水を張ってフタをする。その上で沸かす。風呂が沸いたら、冬の寒い日でもフタをあければ、ほどなくして風呂場の空気も暖まる。同様に風呂に水を張ってフタをする。風呂は沸かさずに、風呂場の空気をチンチンのサウナほどの温度まで高める。その上で風呂のフタをとる。風呂は冷たい水のままである」と言う。そのとおりだ。暖まった風呂の湯(海)は風呂の空気(地球の大気)を温めるが、暖まった風呂の空気(地球の大気)は風呂の水(海)を温めない。
 そして武田さんは言う。
《その原因は水の熱容量(熱を抱く力)が空気の実に三千五百倍もあるからである。三培とか三十倍ではない。三千五百倍である。常に「水の温度」で全体が支配される。》
 つまり、0.04%しかCO2を含まない大気には、海水の0.029%の熱容量しかないのである。その程度の影響しか及ぼさない大気に、四方を海に囲まれた日本の気候が左右されるわけがない、と武田さんは言っている。

 IPCCのデータは捏造であり、地球温暖化は日本に何の影響も及ぼさないとしたら、何のために日本はCO2削減に汲々としているのだろう。国際的なバカといっていい。環境問題はもうCO2の削減ではない。問題は資源の枯渇にあるということにシフトしていかないと大変なことになる。